鋳鉄製ボイラーに関する記述のうち、適切なものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造に関する知識 第5問
鋳鉄製ボイラーに関する記述のうち、適切なものは次のうちどれか。
- (1)蒸気ボイラーでは、給水管は、ボイラーに直接ではなく、逃がし管に取り付ける。
- (2)蒸気ボイラーでは、復水を循環使用するのを原則とし、給水管は、ボイラー本体後部セクションの安全低水面の少し下に直接取り付ける。
- (3)ボイラー効率は90%前後で、換算蒸発量は4t/h程度まであり、伝熱面積当たりの保有水量が大きい。
- (4)燃焼室の底面は、ほとんどがウェットボトム式で、かつ、完全密閉構造で高い蒸発率を示す接触伝熱面になる。
- (5)熱接触部は、セクション壁面に多くのスタッドを取り付け、燃焼ガスが壁面間を直上して熱接触することにより、高い伝熱面負荷を得る構造である。
正答 (5)
正答は (5)。これが適切です。
鋳鉄製ボイラーの熱接触部は、セクションの壁面に多くのスタッド(短い突起)を取り付け、燃焼ガスが壁面のあいだを直上しながら熱を渡す構造になっています。突起で表面積を稼ぎ、高い伝熱面負荷を得ます。
【(1) 適切でない】
給水管を取り付けるのは、逃がし管ではありません。逃がし管は、温水ボイラーで膨張した水を逃がすための管で、ここに給水を入れる道理はありません。
【(2) 適切でない】
蒸気ボイラーで復水を循環使用するのを原則とする、という前半は正しい記述です。誤りは、給水管を本体に直接取り付けるという点です。鋳鉄製ボイラーでは、冷たい給水を本体に直接入れると、その部分だけ急に冷えて割れます。返り管に入れ、戻ってくる温かい水と混ぜてから本体へ送ります。
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【(3) 適切でない】
挙げられている効率や換算蒸発量の数値が、実際の鋳鉄製ボイラーには当てはまりません。
【(4) 適切でない】
ウェットボトム式であることは正しいのですが、燃焼室の底面が受け取るのは火炎からの放射熱です。接触伝熱面ではありません。
【鋳鉄が割れやすいわけ】
もろく、伸びが小さいので、急な温度差でできた力を逃がせない
鋼なら少し伸びて受け流すところを、鋳鉄は受け流せずに割れます。給水の入れ方も、吹出しの時期も、すべてこの性質から決まっています。
出典:一級ボイラー技士 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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