ボイラーの酸洗浄における腐食の発生及び防止に関し、次のうち適切でないものはどれか。…
ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識 第6問
ボイラーの酸洗浄における腐食の発生及び防止に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- (1)スケールの組成によっては、洗浄液中に溶出する鉄(Ⅲ)イオンや銅(Ⅱ)イオンの量に比例して、鋼材が腐食される。
- (2)洗浄液の濃度に著しい差が生じると、濃淡電池を形成して、鋼材が腐食することがある。
- (3)残留応力が存在する部分には、電気化学的腐食が発生することがある。
- (4)スケールの組成によっては、洗浄助剤として還元剤や銅イオン封鎖剤の添加を考慮し、対象になるイオン濃度を一定値以下に保持する。
- (5)異種の金属が接触すると生じる電気化学的腐食を防止するため、洗浄液として無機酸を用いる。
正答 (5)
正答は (5)。これが適切でありません。
異種金属が接触する部分の電気化学的腐食を防ぐために選ぶのは、無機酸ではありません。むしろ逆で、無機酸は腐食性が強い薬品です。
塩酸や硫酸などの無機酸は、スケールをよく溶かしますが、地金も侵します。異種金属の接触部のように電池ができやすいところでは、有機酸やキレート剤のように作用の穏やかな薬品を選びます。
【酸洗浄で腐食が起きるしくみ】
酸化性イオン 洗浄液中に溶出する鉄(Ⅲ)イオンや銅(Ⅱ)イオンの量に
比例して鋼材が腐食される
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濃淡電池 洗浄液の濃度に著しい差が生じると、濃い側と薄い側で電池ができる
残留応力 応力の残る部分には、電気化学的腐食が発生することがある
異種金属接触 接触した二つの金属のあいだで電池ができる
【防ぎ方】
スケールの組成によっては、洗浄助剤として還元剤や銅イオン封鎖剤を加え、対象になるイオン濃度を一定値以下に保つ
濃度や温度にむらが出ないよう、手早く張って循環させる
異種金属の接触部には、作用の穏やかな薬品を選ぶ
【共通していること】
どの腐食も、二つの場所のあいだに電位の差ができることから始まる
濃度の差、応力の差、金属の種類の差。差があれば電流が流れ、流れ出す側が溶けます。
出典:ボイラー整備士 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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