軟鋼用被覆アーク溶接棒の心線に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。…

溶接棒及び溶接部の性質の概要に関する知識 第21問

軟鋼用被覆アーク溶接棒の心線に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。A 心線は、ブローホールなどを防ぐため、不純物の少ない高炭素鋼を素材として作られる。B 心線に含まれる炭素量は1%程度であり、これは、溶接部の硬化割れを防止するためである。C 心線に含まれるマンガンは、適量であれば、溶接金属の結晶粒の粗大化を防ぎ、硬さ、強度やじん性を増す。D 心線に含まれるリンは、有害成分で、その量を増すと、溶接金属の機械的性質や耐割れ性を悪くする。

正答 (5)
正答は (5)。C,D が適切です。 【適切なもの】 C 心線に含まれるマンガンは、適量であれば、溶接金属の結晶粒の   粗大化を防ぎ、硬さ、強度やじん性を増す D 心線に含まれるリンは、有害成分で、その量を増すと、溶接金属の   機械的性質や耐割れ性を悪くする 【AとBの誤り】 A 心線は、高炭素鋼ではなく低炭素鋼(軟鋼)を素材とする B 心線に含まれる炭素量は1%程度ではなく、0.1%程度 AとBは、どちらも炭素の量を取り違えた文です。AとBが互いに矛盾しないぶん、両方とも誤りだと気づきにくくなっています。
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【心線の炭素量】 0.1%程度。一般の炭素鋼材より少ない 炭素が多いと、溶接部が急冷されたときに焼きが入って硬化割れします。また、炭素は溶けた金属の中で一酸化炭素になり、ブローホールの原因にもなります。 【1%の炭素鋼は何か】 刃物や工具に使う高炭素鋼 溶接には向きません。けたが一つ違う、と見抜けるようにしておきます。 【心線に求められるもの】 炭素、りん、硫黄が少ないこと 成分が一定で、偏析がないこと 表面に錆や油がないこと 溶けてそのまま溶接金属になるので、心線の質が溶接部の質に直結します。 【りんと硫黄】 りん  常温でもろくなる(冷間ぜい性) 硫黄  熱いときにもろくなる(赤熱ぜい性) どちらも減らしたい不純物です。 【マンガンだけが「適量なら良い」】 脱酸剤として働き、結晶をち密にしてじん性を増す 添加する元素と、混ざってしまう不純物を分けて覚えます。

出典:普通ボイラー溶接士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ

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