アーク溶接作業における健康障害について、適切でないものは次のうちどれか。…
溶接作業の安全に関する知識 第35問
アーク溶接作業における健康障害について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)溶接の際に発生するヒュームは、長年の吸引により、じん肺になるおそれがある。
- (2)低水素系溶接棒から生じるヒュームは、頭痛、のどの痛み、悪寒などの中毒症状を起こすおそれがある。
- (3)溶接の際に発生する赤外線は、長い時間かかって網膜や水晶体を侵し、ときには失明を起こすおそれがある。
- (4)亜鉛メッキ鋼板や黄銅を溶接する際に発生するヒュームは、頭痛、悪寒などの中毒症状を起こすおそれがある。
- (5)母材などに窒素酸化物が存在する場合は、溶接作業中にホスゲンなどが発生し、中毒を起こすおそれがある。
正答 (5)
正答は (5)。これが適切でありません。
ホスゲンが発生するのは、塩素系の溶剤(トリクロロエチレンなど)が付いた母材を溶接したときです。窒素酸化物が存在する場合ではありません。
脱脂に使った塩素系溶剤が残っていると、アークの熱で分解してホスゲンという猛毒のガスになります。
【ほかの選択肢】
(1) ヒュームは、長年の吸引によりじん肺になるおそれがある 正しい
(2) 低水素系溶接棒から生じるヒュームは、頭痛、のどの痛み、悪寒などの中毒症状を起こすおそれがある 正しい
(3) 赤外線は、長い時間かかって網膜や水晶体を侵し、ときには失明を起こすおそれがある 正しい
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(4) 亜鉛メッキ鋼板や黄銅を溶接する際に発生するヒュームは、頭痛、悪寒などの中毒症状を起こすおそれがある 正しい
【アークの熱で有害なガスになるもの】
塩素系溶剤 → ホスゲン
炭酸ガス → 一酸化炭素
空気中の窒素 → 窒素酸化物
窒素酸化物は、アークが空気にさらされたときにできるものです。「母材に窒素酸化物が存在する」という言い方自体が、順序を逆にしています。
【脱脂したあとの注意】
溶剤が乾ききってから溶接する
近くで脱脂作業をしているだけでも、蒸気が流れてきます。
【アークから出る光】
紫外線 角膜を侵す。電光性眼炎
赤外線 熱線。水晶体や網膜を侵し、白内障の原因になる
表面(角膜)か、奥(水晶体・網膜)かで分かれます。
【金属熱】
亜鉛などのヒュームを吸ったあと、数時間して発熱と悪寒が出る
亜鉛メッキ鋼板や黄銅の溶接で起きます。
【ヒュームとは】
溶けた金属が蒸発し、空気中で冷えて固まった、ごく細かい粒
出典:普通ボイラー溶接士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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