サブマージアーク溶接法の施工要領について、適切でないものは次のうちどれか。…
溶接施行方法の概要に関する知識 第18問
サブマージアーク溶接法の施工要領について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)ボイラーの胴の長手溶接は、溶接の始端や終端にエンドタブ又は試験板を取り付ける。
- (2)本溶接前に、溶落ち防止のため、手溶接でビードを置くことがある。
- (3)溶接速度が遅すぎると、扁平なビードになる。
- (4)溶接電流が小さすぎると、余盛り不足になる。
- (5)溶接電圧が高すぎると、X形開先では梨形ビードになる。
正答 (5)
正答は (5)。これが適切でありません。
X形開先で梨形ビードができるのは、溶接電圧が高すぎるときではなく、電圧が低すぎるとき(または電流が大きすぎるとき)です。
電圧が低いとアークが締まり、深く狭く溶け込みます。その断面が洋梨のような形になり、中央に割れ(梨形割れ)が入ります。
【ほかの選択肢】
(1) ボイラーの胴の長手溶接は、始端や終端にエンドタブまたは試験板を取り付ける 正しい
(2) 本溶接前に、溶落ち防止のため手溶接でビードを置くことがある 正しい
(3) 溶接速度が遅すぎると、扁平なビードになる 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(4) 溶接電流が小さすぎると、余盛り不足になる 正しい
【電圧とビードの形】
電圧が高い アークが広がる → 幅広く、平たいビード
電圧が低い アークが締まる → 幅が狭く、深く溶け込む(梨形)
【梨形割れが起きるわけ】
深く狭い溶接金属は、外側から先に固まり、中央が最後に固まる
最後に固まる中央に不純物と収縮が集まり、そこが割れます。幅と深さの釣り合いを取ることが対策です。
【エンドタブが要るわけ】
ビードの始まりと終わりには、必ず欠陥が出る
本体の外に付けた捨て板の上で始め、捨て板の上で終わらせれば、欠陥は捨て板ごと切り落とせます。
【試験板を兼ねることがあるわけ】
胴の長手継手と同じ条件で溶接した板が、機械試験に使える
ボイラーでは、試験板を胴端に取り付けて同時に溶接します。
【速度とビードの形】
速度が遅い 入熱が多い → 幅広く、余盛が多い
速度が速い 入熱が少ない → 細く、アンダカットが出やすい
出典:普通ボイラー溶接士 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「溶接施行方法の概要に関する知識」のほかの問題
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第18問サブマージアーク溶接法及びその施工要領について、適切でないものは次のうちどれか。
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第16問炭素鋼の溶接における予熱及び後熱について、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第14問溶着法に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第12問溶接アークの性質に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第20問突合せ溶接部のタック溶接に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第18問サブマージアーク溶接法の施工要領について、適切でないものは次のうちどれか。
スポンサーリンク

