溶接によるひずみの防止及び残留応力の除去法について、適切でないものは次のうちどれか。…
溶接棒及び溶接部の性質の概要に関する知識 第26問
溶接によるひずみの防止及び残留応力の除去法について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)固定法は、加工物を締付具で定盤などに固定することによりひずみの発生を抑制し、残留応力を除去する方法である。
- (2)導熱法は、熱を逃がすため、溶接部の裏側に銅板などの熱伝導の良い板を当てるか、又は水をかけて冷却するなどして、ひずみを減少させる方法である。
- (3)逆ひずみ法は、溶接によるひずみの方向と大きさを計算や経験によって推定し、あらかじめそれに相当する量を反対方向に曲げておく方法である。
- (4)溶接施工による方法には、溶接順序やビードの置き方によって、ひずみや残留応力を減少させる方法がある。
- (5)ひずみ取りの方法には、ひずみ取りローラにかける方法のほか、ピーニング、線状加熱などの方法がある。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でありません。
固定法は、ひずみの発生を抑える方法ですが、残留応力を除去するものではありません。むしろ残留応力は大きくなります。
締付具でがっちり押さえれば、溶接部は縮みたくても縮めません。形は保たれますが、そのぶん内部に力が残ります。形を取るか、応力を逃がすか、どちらかしか選べないのです。
【ほかの選択肢】
(2) 導熱法は、溶接部の裏側に銅板などを当てたり水をかけたり
して熱を逃がし、ひずみを減らす 正しい
(3) 逆ひずみ法は、ひずみの方向と大きさを推定し、あらかじめ
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反対方向に曲げておく方法 正しい
(4) 溶接順序やビードの置き方で、ひずみや残留応力を減らす方法が
ある 正しい
(5) ひずみ取りには、ひずみ取りローラ、ピーニング、線状加熱
などの方法がある 正しい
【ひずみを防ぐ方法と、応力を取る方法】
ひずみを防ぐ 固定法、逆ひずみ法、導熱法、溶接順序の工夫
応力を取る 溶接後熱処理、ピーニング
固定法はひずみを防ぐ側にしか出てきません。「残留応力を除去」と書いてあれば、それだけで誤りだと分かります。
【ピーニング】
中間層をハンマで打ち、縮んだところを伸ばす
打って伸ばすので、残留応力を減らす働きがあります。ただし初層と最終層では、割れを呼ぶので行いません。
【線状加熱】
ゆがんだ板を線状に加熱し、冷えるときの縮みで戻す
【逆ひずみ法の勘どころ】
どれだけ曲がるかを、あらかじめ見積もれること
経験と計算がものを言う方法です。
出典:特別ボイラー溶接士 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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