溶接部に対して行われる破壊試験について、適切でないものは次のうちどれか。…
溶接部の検査方法の概要に関する知識 第28問
溶接部に対して行われる破壊試験について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)溶接割れ試験は、溶接部の割れ感受性を調べるものである。
- (2)疲労試験は、材料に繰返し応力が生じると、引張強さよりもはるかに低い応力で破壊するので、この疲れ限度を調べるものである。
- (3)破面試験は、溶接部の一部を破断してできる破面について、ブローホール、スラグの巻込みなどの欠陥の有無を調べるものである。
- (4)衝撃試験は、材料が高温になると、じん性が小さくなり、割れやすくなるので、高温割れなど溶接部の割れ感受性を調べるものである。
- (5)金属組織のマクロ試験は、溶接部の断面又は表面を研磨し、腐食液で処理して、肉眼で、溶込み、熱影響部、欠陥などの状態を調べるものである。
正答 (4)
正答は (4)。これが適切でありません。
衝撃試験は、材料が低温になるとじん性が小さくなり割れやすくなることを調べる試験です。「高温になるとじん性が小さくなる」のではありませんし、高温割れの割れ感受性を調べるものでもありません。
割れ感受性を調べるのは、溶接割れ試験です。
【ほかの選択肢】
(1) 溶接割れ試験は、溶接部の割れ感受性を調べるもの 正しい
(2) 疲労試験は、繰返し応力が生じると引張強さよりはるかに低い
応力で破壊するので、この疲れ限度を調べるもの 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(3) 破面試験は、溶接部の一部を破断してできる破面について、
ブローホール、スラグの巻込みなどの欠陥の有無を調べるもの
正しい
(5) 金属組織のマクロ試験は、断面または表面を研磨し、腐食液で
処理して、肉眼で溶込み、熱影響部、欠陥などの状態を調べるもの
正しい
【衝撃試験で分かること】
じん性(ぜい性)の程度
温度が下がったときに、急にもろくなる温度(遷移温度)
炭素鋼は、ある温度より下がると急にもろくなります。低温で使う容器や、寒い現場での作業では、これが問題になります。高温ではむしろ粘り強くなり、割れにくくなります。
【衝撃試験と疲労試験】
衝撃試験 一回の衝撃で、どれだけのエネルギーを吸収するか
疲労試験 繰り返しの荷重に、何回耐えるか
どちらも「引張強さより低い応力で壊れる」話ですが、力のかかり方が違います。
【マクロ試験とミクロ試験】
マクロ試験 肉眼または低倍率で見る
ミクロ試験 顕微鏡で見る
用意のしかたは同じで、見る倍率が違うだけです。
【高温割れを調べたいなら】
溶接割れ試験(拘束を与えて、割れるかどうかを見る)
出典:特別ボイラー溶接士 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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