ボイラーの構造に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第1問
ボイラーの構造に関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)高圧になるほど蒸気と水の密度差が大きくなり、循環力が弱くなるため、強制循環式水管ボイラーでは、循環ポンプの駆動力を利用して、ボイラー水の循環を行わせる。
- (2)立てボイラーは、胴を直立させ、燃焼室をその底部に置いたもので、構造上、水面が狭いので、発生蒸気中に含まれる水分が多くなりやすい。
- (3)鋳鉄製ボイラーは、主として、暖房用の蒸気発生用又は温水ボイラーとして使用され、使用圧力は、蒸気ボイラーは0.1MPa以下、温水ボイラーは0.5MPa(非破壊検査を行った場合は1MPa)以下、温水温度は120℃以下に限られる。
- (4)圧力が水の臨界圧力を超える超臨界圧力のボイラーは、すべて貫流ボイラーである。
- (5)炉筒煙管ボイラーは、内だき式ボイラーで、加圧燃焼方式や戻り燃焼方式を採用して燃焼効率を高めたものがあり、煙管に伝熱効果の高いスパイラル管を使用したものが多い。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でありません。
高圧になるほど、蒸気と水の密度差は大きくなるのではなく小さくなります。
そのために循環力が弱くなる、という後半の流れは正しいのですが、その理由づけが裏返しになっています。
【ほかの選択肢】
(2) 立てボイラーは水面が狭く、発生蒸気中に含まれる水分が
多くなりやすい 正しい
(3) 鋳鉄製ボイラーは、蒸気ボイラーは0.1MPa以下、温水ボイラーは
0.5MPa以下(非破壊検査を行った場合は1MPa)、温水温度は
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120℃以下 正しい
(4) 超臨界圧力のボイラーは、すべて貫流ボイラー 正しい
(5) 炉筒煙管ボイラーは内だき式で、加圧燃焼方式や戻り燃焼方式を
採用したものがあり、スパイラル管を使用したものが多い 正しい
【なぜ高圧で密度差が小さくなるか】
圧力が上がると、水は膨らみ、蒸気は圧縮されて重くなる
圧力を上げていくと、どこかで水と蒸気の密度が等しくなります(臨界点)。そこまで行かなくても、高圧になるほど二つは近づきます。
【臨界圧力】
約22.1MPa、約374℃
これを超えると、水と蒸気の区別がなくなります。境目がないので、蒸気ドラムで分けることもできません。だから超臨界圧力のボイラーは、必ず貫流式になります。
【循環の三つの方式】
自然循環式 密度差だけで水を回す。低圧・中圧向き
強制循環式 循環ポンプで水を回す。高圧でも使える
貫流式 循環させない。給水がそのまま蒸気になって出ていく
【立てボイラーの弱点】
胴を立てるので、水面の面積が狭い
狭い水面から一気に蒸気が出ると、水滴を巻き上げます。
出典:特別ボイラー溶接士 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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