被覆アーク溶接における溶接部に生じる欠陥に関するAからDまでの記述のうち、適切なもののみを全て挙げた組合せは、(1)~(…
溶接棒及び溶接部の性質の概要に関する知識 第25問
被覆アーク溶接における溶接部に生じる欠陥に関するAからDまでの記述のうち、適切なもののみを全て挙げた組合せは、(1)~(5)のうちどれか。A オーバラップは、溶接金属が止端で母材に融合しないで重なった部分をいう欠陥で、溶接電流が小さすぎる場合に生じやすい。B 高温割れとは、主に、溶接部の金属がその凝固温度範囲の延性の乏しい部分に、引張応力が作用して発生する割れをいい、すみ肉溶接やクレーターに生じやすい。C 低温割れには、ルート割れ、ビード下割れなどがあり、溶接温度が300℃以下になってから生じるもので、溶接部に侵入した酸素が関与し、溶接熱影響部の硬化が大きい場合や、拘束が強い場合に生じやすい。D 溶込不良とは、溶接金属と開先面あるいはビードのパス間は接しているが、溶接境界面が互いに十分に溶け合っていない欠陥で、運棒法や溶接条件の設定が悪い場合に生じやすい。
- (1)A,B
- (2)A,C
- (3)A,D
- (4)B,D
- (5)C,D
正答 (1)
正答は (1)。A,B が適切です。
【適切なもの】
A オーバラップは、溶接金属が止端で母材に融合しないで重なった
部分をいう欠陥で、溶接電流が小さすぎる場合に生じやすい
B 高温割れとは、主に、溶接部の金属がその凝固温度範囲の延性の
乏しい部分に引張応力が作用して発生する割れで、すみ肉溶接やクレータに生じやすい
【CとDの誤り】
C 低温割れに関与するのは、酸素ではなく水素
D この説明は融合不良のもの。溶込不良は、設計溶込みに比べて
実溶込みが足りない(深さが不足している)欠陥
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【低温割れの三つの条件】
熱影響部の硬化
拡散性水素
拘束(応力)
この三つがそろうと起きます。水素が主役なので、低水素系溶接棒と予熱が対策になります。酸素ではありません。
【高温割れと低温割れ】
高温割れ 凝固中に、まだ熱いうちに割れる。
クレータ割れ、ビード中心の縦割れ(凝固割れ)
低温割れ 冷えてから(おおむね200〜300℃以下で)割れる。
ルート割れ、ビード下割れ、止端割れ
【溶込不良と融合不良】
溶込不良 深さが足りない。ルート部まで溶けていない
融合不良 くっついていない。接している面が溶け合っていない
深さの問題か、接着の問題かで分かれます。Dの「接しているが溶け合っていない」という書き方は、融合不良そのものです。
【オーバラップとアンダカット】
オーバラップ 電流が小さすぎる、速度が遅すぎる
アンダカット 電流が大きすぎる、速度が速すぎる
どちらも止端にできますが、原因はちょうど逆向きです。
【クレータ割れが高温割れであるわけ】
くぼみに不純物と収縮が集まり、まだ熱いうちに割れる
出典:特別ボイラー溶接士 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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