ボイラーの構造に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第1問
ボイラーの構造に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)炉筒煙管ボイラーは、内だき式ボイラーで炉筒と煙管群を有し、煙管には伝熱効果の高いスパイラル管を使用したものが多く、加圧燃焼方式や戻り燃焼方式を採用して、ボイラー効率は85~90%に及ぶものがある。
- (2)鋳鉄製ボイラーは、主に暖房用の蒸気発生用又は温水ボイラーとして使用されることが多く、その使用圧力は、蒸気ボイラーでは0.1MPa以下、温水ボイラーでは0.5MPa(破壊検査を行った場合は1MPa)以下で、温水温度は120℃以下に限られ、ボイラー効率は90%程度の比較的小さなボイラーである。
- (3)立てボイラーは、胴を直立させて燃焼室をその底部に配置した構造となっており、そのため水面は狭く、発生蒸気中に含まれる水分が多くなりやすいといった特徴があり、伝熱面積が大きく取れないため小容量のものに限られる。
- (4)水管ボイラーは、蒸気ドラム、水ドラム及び多数の水管で形成されており、高圧になるほど蒸気と水の密度差が大きくなるため、その反面、循環力は弱くなることから、強制循環式水管ボイラーでは、循環ポンプの駆動力を利用して、ボイラー水を循環させる構造となる。
- (5)圧力が水の臨界圧力を超える超臨界圧力のボイラーには、すべて貫流式が採用される。
正答 (4)
正答は (4)。これが適切でありません。
高圧になるほど、蒸気と水の密度差は大きくなるのではなく小さくなります。
そのために循環力が弱くなる、という後半の流れは正しいのですが、その理由づけが裏返しになっています。
【ほかの選択肢】
(1) 炉筒煙管ボイラーは内だき式で、スパイラル管や加圧燃焼方式、
戻り燃焼方式により、効率85〜90%に及ぶものがある 正しい
(2) 鋳鉄製ボイラーは、蒸気ボイラーでは0.1MPa以下、温水ボイラー
では0.5MPa以下(破壊検査を行った場合は1MPa)、温水温度は
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120℃以下 正しい
(3) 立てボイラーは水面が狭く、発生蒸気中の水分が多くなりやすい
正しい
(5) 超臨界圧力のボイラーには、すべて貫流式が採用される 正しい
【なぜ高圧で密度差が小さくなるか】
圧力が上がると、水は膨らみ、蒸気は圧縮されて重くなる
圧力を上げていくと、どこかで水と蒸気の密度が等しくなります(臨界点)。そこまで行かなくても、高圧になるほど二つは近づきます。
【臨界圧力】
約22.1MPa、約374℃
これを超えると、水と蒸気の区別がなくなります。境目がないので、蒸気ドラムで分けることもできません。だから超臨界圧力のボイラーは、必ず貫流式になります。
【循環の三つの方式】
自然循環式 密度差だけで水を回す。低圧・中圧向き
強制循環式 循環ポンプで水を回す。高圧でも使える
貫流式 循環させない。給水がそのまま蒸気になって出ていく
【立てボイラーの弱点】
胴を立てるので、水面の面積が狭い
狭い水面から一気に蒸気が出ると、水滴を巻き上げます(キャリオーバ)。伝熱面積も大きく取れません。
出典:特別ボイラー溶接士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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