炭素鋼のぜい性等に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。…
ボイラーの構造及びボイラー用材料に関する知識 第4問
炭素鋼のぜい性等に関する記述について、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)青熱ぜい性とは、温度が200~300℃付近で伸びや絞りが室温の場合より減少し、引張強さや硬さが増加して、鋼材がもろくなる性質をいう。
- (2)赤熱ぜい性とは、温度が600℃付近の範囲において、圧延又は鍛造する時に見られるぜい化現象で、硫化物、酸化物、銅などが結晶粒間に凝縮又は析出するために起こると考えられている。
- (3)低温ぜい性とは、室温付近又はそれ以下の低温で、材料の衝撃値が急激に低下し、鋼材がもろくなる性質をいう。
- (4)苛性ぜい化とは、高い応力が生じている鋼鈑に、濃縮されたアルカリ濃度の高いボイラー水が作用すると、胴板などの性質がもろくなり、割れの原因になることをいう。
- (5)切欠きぜい性に関し、切欠きの存在に対する敏感性を切欠き感度といい、材料の溶接性を考慮する際の重要な因子となる。
正答 (2)
正答は (2)。これが適切でありません。
赤熱ぜい性が起きるのは、600℃付近ではなく、熱間加工の温度範囲(圧延や鍛造を行う高温域)です。
硫化物、酸化物、銅などが結晶粒界に凝縮または析出するため、という原因の説明そのものは正しく、温度だけが違っています。
【ほかの選択肢】
(1) 青熱ぜい性とは、温度が200〜300℃付近で伸びや絞りが室温の
場合より減少し、引張強さや硬さが増加して、鋼材がもろくなる
性質 正しい
(3) 低温ぜい性とは、室温付近またはそれ以下の低温で、材料の
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衝撃値が急激に低下し、鋼材がもろくなる性質 正しい
(4) 苛性ぜい化とは、高い応力が生じている鋼板に、濃縮された
アルカリ濃度の高いボイラー水が作用すると、胴板などの性質が
もろくなり、割れの原因になること 正しい
(5) 切欠きぜい性に関し、切欠きの存在に対する敏感性を切欠き感度と
いい、材料の溶接性を考慮する際の重要な因子となる 正しい
【ぜい性の温度域を並べる】
低温ぜい性 室温付近またはそれ以下の低温
青熱ぜい性 200〜300℃付近
赤熱ぜい性 熱間加工の温度範囲(圧延・鍛造の高温域)
低い順に並べると、低温 → 青熱 → 赤熱 です。名前の色が、そのまま鋼の色(温度)を表していると考えると覚えやすくなります。
【青熱ぜい性の名の由来】
200〜300℃で、鋼の表面が青みがかった酸化色になる
その温度域では、伸びと絞りが減り、引張強さと硬さが増えます。
【赤熱ぜい性の原因】
硫黄が多い鋼で起きる
硫化物が結晶粒界に集まり、高温でそこが溶けかかってもろくなります。だから硫黄は減らしたい不純物です。
【苛性ぜい化が起きるところ】
リベットの重ね部や継手のすき間など、ボイラー水が濃縮される場所
出典:特別ボイラー溶接士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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