軟鋼の材料の強さ、応力などに関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。…
林業架線作業に必要な力学に関する知識 第40問
軟鋼の材料の強さ、応力などに関する記述のうち、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)引張試験で、材料が破断するまでにかけられる最大の荷重を元の断面積で割った値を安全荷重という。
- (2)引張試験において、材料の試験片を材料試験機に取り付けて静かに引張荷重をかけると、加えられた荷重に応じて試験片に変形が生じるが、荷重の大きさが「応力-ひずみ線図」における比例限度以内であれば、荷重を取り除くと、試験片は荷重が作用する前の形状に戻る。
- (3)材料に荷重が作用し変形するとき、変形量の元の長さに対する割合をひずみという。
- (4)材料に繰返し荷重をかけると、疲労破壊することがある。
- (5)せん断応力は、材料に作用するせん断荷重を材料の断面積で割って求められる。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でありません。
材料が破断するまでにかけられる最大の荷重を、元の断面積で割った値は引張強さ(極限強さ)です。安全荷重ではありません。
【材料の強さを表す値】
引張強さ 破断までの最大荷重 ÷ 元の断面積
許容応力 安全に使ってよい応力
安全荷重 安全に掛けてよい荷重
引張強さは材料そのものの性質、安全荷重は使うときの決めごとです。別のものです。
【ほかの選択肢】
(2) 比例限度以内であれば、荷重を取り除くと元の形状に戻る 適切
(3) 変形量の元の長さに対する割合をひずみという 適切
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(4) 繰返し荷重をかけると、疲労破壊することがある 適切
(5) せん断応力は、せん断荷重を材料の断面積で割って求める 適切
【応力とひずみ】
応力 荷重 ÷ 断面積
ひずみ 変形量 ÷ 元の長さ
応力は面積で割り、ひずみは長さで割ります。
【応力-ひずみ線図の順序】
比例限度 応力とひずみが比例する限界
弾性限度 荷重を除けば元に戻る限界
降伏点 荷重が増えないのにひずみが急に増える点
引張強さ 試験片が耐えた最大の応力
軟鋼ではこの順に現れます。弾性限度を越えると、荷重を除いても変形が残ります。
【疲労破壊】
小さな荷重でも、繰り返し加われば壊れることがある
一度で壊れる大きさでなくても、何万回と繰り返せばき裂が進みます。ワイヤロープが使ううちに切れるのも、これに当たります。一回の強さだけでは決められないのが、繰返し荷重の怖いところです。
【安全係数との関係】
安全係数 = 切断荷重 ÷ かかる荷重の最大の値
引張強さから求めた切断荷重を、何分の一かに抑えて使います。その抑えた値が許容荷重(安全荷重)です。強さの値をそのまま使ってはいけないので、二つを区別します。
出典:林業架線作業主任者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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