自動車損害賠償責任保険(以下、「自賠責保険」という)および政府の自動車損害賠償保障事業(以下、「政府保障事業」という)に…
学科 基礎編 (13)
自動車損害賠償責任保険(以下、「自賠責保険」という)および政府の自動車損害賠償保障事業(以下、「政府保障事業」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- (1)複数台の自動車による事故において、共同不法行為により身体に損害を被った場合、自賠責保険により支払われる保険金等は、加害者の有効な自賠責保険契約に係る保険金額を合算した額が限度となる。
- (2)自賠責保険では、被害者の過失割合が7割以上10割未満である場合、重過失減額制度により、原則として、自賠責保険により支払われるべき保険金等が被害者の過失割合に応じて減額される。
- (3)政府保障事業による損害のてん補は、自賠責保険の支払基準に準じて支払われるが、被害者が健康保険や労働者災害補償保険などの社会保険からの給付を受けることができる場合には、その金額が差し引かれててん補される。
- (4)政府保障事業では、被害者は、損害賠償額が確定する前であっても、治療費などの当座の費用として仮渡金の支払を請求することができる。
正答 (4)
正答は (4)。これが不適切です。
自賠責保険には、損害賠償額が確定する前に当座の費用を受け取れる仮渡金の制度がありますが、政府保障事業には仮渡金の制度はありません。政府保障事業は、ひき逃げや無保険車による事故など、自賠責保険から支払を受けられない被害者を救済する制度です。
【ほかの選択肢】
(1) 適切。複数の自動車の共同不法行為による事故では、加害者それぞれの自賠責保険の保険金額を合算した額が限度になります(例えば2台なら傷害は120万円×2)。
(2) 適切。自賠責保険は被害者の過失による減額を厳しく行わず、被害者に7割以上の重大な過失がある場合に限って減額します(重過失減額)。傷害は一律2割、死亡・後遺障害は過失割合に応じて2割・3割・5割の減額です。
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(3) 適切。政府保障事業のてん補は自賠責保険の支払基準に準じますが、健康保険や労災保険などの社会保険から給付を受けられる場合は、その額を差し引いててん補します。てん補した額は、国が加害者に求償します。
【政府保障事業と自賠責保険の違い】
請求できる人 被害者のみ(加害者請求は無い)
仮渡金 無い
社会保険の給付 差し引かれる
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2019年1月 (13)出典元ページ
最終更新日
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