2018年7月6日に成立し、同月13日に公布された「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」(改正相続法)の改正事項…
学科 基礎編 (50)
2018年7月6日に成立し、同月13日に公布された「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」(改正相続法)の改正事項に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- (1)被相続人の配偶者は、相続開始時に被相続人が所有する建物に無償で居住していた場合は、原則として、相続開始時から最低6カ月間、引き続き無償でその建物を使用することができる権利を取得する。
- (2)自筆証書遺言の方式が緩和され、その遺言の全文をパソコンで作成しても、日付および氏名を自書して押印すれば、適法な自筆証書遺言とされる。
- (3)各共同相続人は、被相続人の預貯金債権について、家庭裁判所の判断を経ず、かつ、他の共同相続人の同意がなくても、債務者に対して各口座ごとに当該共同相続人の法定相続分相当額の払戻しを遺産分割前に単独で請求することができる。
- (4)被相続人の親族で相続人でない者が、被相続人に対して無償で療養看護等を行った事実がある場合に、当該親族から請求があったときは、共同相続人は遺産分割協議に当該親族を参加させる必要がある。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切です。
改正相続法で新設された配偶者短期居住権です。配偶者は、相続開始時に被相続人が所有する建物に無償で住んでいた場合、遺産分割によりその建物の帰属が確定した日か、相続開始から6カ月を経過する日のいずれか遅い日まで、引き続き無償で建物を使用できます。遺産分割の対象にならない場合なども、少なくとも6カ月間は住み続けられます。
【ほかの選択肢】
(2) 誤り。自筆証書遺言で自書しなくてよくなったのは、遺言書に添付する財産目録だけです。財産目録はパソコンでの作成や通帳の写しの添付が認められますが、各ページに署名と押印が必要です。遺言の本文は、全文・日付・氏名を自書します。
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(3) 誤り。遺産分割前の預貯金の払戻しは、各共同相続人が単独で請求できますが、その額は口座ごとに「相続開始時の預貯金額×3分の1×その相続人の法定相続分」で、同じ金融機関からは150万円が上限です。法定相続分相当額の全額ではありません。
(4) 誤り。特別の寄与の制度では、無償で療養看護などをした相続人でない親族(特別寄与者)は、相続人に対して寄与に応じた金銭(特別寄与料)を請求できます。遺産分割協議に参加させる仕組みではありません。
【主な改正事項の施行日】
自筆証書遺言の方式の緩和 2019年1月13日
預貯金の払戻し、特別の寄与、遺留分侵害額請求 2019年7月1日
配偶者居住権・配偶者短期居住権 2020年4月1日
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2019年5月 (50)出典元ページ
最終更新日
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