民法および「失火の責任に関する法律」(以下、「失火責任法」という)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。…
学科 基礎編 (14)
民法および「失火の責任に関する法律」(以下、「失火責任法」という)に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。(a) Aさんが失火で隣家を全焼させ、Aさんに重大な過失が認められる場合、民法の規定が適用されるため、Aさんは隣家の所有者に対して損害賠償責任を負う。(b) Bさんがガス爆発事故により隣家を損壊させ、Bさんに故意または重大な過失が認められない場合、失火責任法の規定が適用されるため、Bさんは隣家の所有者に対して損害賠償責任を負うことはない。(c) 賃貸住宅に住んでいる借家人Cさんが失火で借家を全焼させ、Cさんに重大な過失が認められる場合、民法の規定が適用されるため、Cさんは家主に対して損害賠償責任を負う。(d) 賃貸住宅に住んでいる借家人Dさんが失火で借家を全焼させ、Dさんに重大な過失が認められない場合、失火責任法の規定が適用されるため、Dさんは家主に対して損害賠償責任を負うことはない。
- (1)1つ
- (2)2つ
- (3)3つ
- (4)4つ
正答 (2)
正答は (2)。適切なものは2つです。
失火責任法は、失火(火の不始末による火災)による損害については、失火者に重大な過失がある場合を除き、民法第709条(不法行為)の規定を適用しない、と定めています。ただし、契約上の債務不履行の責任にはこの法律は適用されません。
【各記述の検討】
(a) 適切。重大な過失がある場合は失火責任法の適用がなく、民法の不法行為の規定により、隣家の所有者に損害賠償責任を負います。
(b) 不適切。ガス爆発による損害は「失火」に当たらず、失火責任法は適用されないとされています。軽過失であっても、民法の不法行為の規定により損害賠償責任を負います。
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(c) 適切。借家人は、家主に対して借家を返還する義務(善良な管理者の注意義務)を負うので、借家を焼失させれば債務不履行による損害賠償責任を負います。重大な過失がある場合も、民法の規定により責任を負う点は正しい記述です。
(d) 不適切。借家人と家主の関係は債務不履行の問題で、失火責任法は適用されません。重大な過失がなくても、家主に損害賠償責任を負います。
適切なものは(a)と(c)の2つなので、正答は(2)です。
【保険との関係】
隣家への賠償責任(重過失):個人賠償責任保険
家主への賠償責任:借家人賠償責任保険(火災保険の特約など)
軽過失の失火で隣家が焼けても賠償義務は無いので、類焼の被害は隣家が自分の火災保険で備える
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2019年9月 (14)出典元ページ
最終更新日
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