会社法における特別支配株主の株式等売渡請求制度(以下、「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか…
学科 基礎編 (50)
会社法における特別支配株主の株式等売渡請求制度(以下、「本制度」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- (1)本制度における特別支配株主とは、株式会社の総株主の議決権の10分の9(これを上回る割合を当該株式会社の定款で定めた場合はその割合)以上を有する株主とされる。
- (2)特別支配株主は、本制度による所定の手続を経ることによって、他の株主が有する対象会社の株式を、他の株主の承諾の有無にかかわらず、金銭を対価として取得することができる。
- (3)取締役会設置会社である対象会社が本制度による株式売渡請求に係る承認をする場合は、特別支配株主による株式売渡請求があってから3週間以内に株主総会を招集して承認の決議を得なければならない。
- (4)株式売渡請求に係る承認をした対象会社は、当該承認をした旨、売渡株式の買取価格、取得日等を取得日の20日前までに売渡株主に対して通知し、株式売渡請求をした特別支配株主は、原則として、その取得日に売渡株式の全部を取得する。
正答 (3)
正答は (3)。これが不適切です。
株式等売渡請求は、特別支配株主が対象会社に通知し、対象会社の承認を受けて行います。取締役会設置会社では、この承認は取締役会の決議で行います。株主総会の決議は必要ありません(株主総会を開かずに少数株主を締め出せることが、この制度の特徴です)。
【ほかの選択肢】
(1) 適切。特別支配株主は、総株主の議決権の10分の9(定款でこれを上回る割合を定めた場合はその割合)以上を有する株主です。自分が全株式を持つ会社(特別支配株主完全子法人)が持つ議決権も合算できます。
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(2) 適切。特別支配株主は、所定の手続を経れば、他の株主の承諾がなくても、金銭を対価としてその株式の全部を取得できます。
(4) 適切。承認をした対象会社は、取得日の20日前までに、承認した旨、特別支配株主の氏名、売渡株式の対価(買取価格)、取得日などを売渡株主に通知(公開会社では公告で代えられる)します。特別支配株主は、取得日に売渡株式の全部を取得します。
【売渡株主の救済手段】
裁判所への売買価格の決定の申立て(取得日の20日前から前日まで)
法令違反などで不利益を受けるおそれがあるときの差止請求
売渡株式等の取得の無効の訴え(取得日から6カ月以内。非公開会社は1年以内)
事業承継では、後継者が株式の大半を持つ場合に、分散した少数株式を集約する手段として使われます。
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2020年1月 (50)出典元ページ
最終更新日
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