民法における不動産の賃貸借に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。…
学科 基礎編 (34)
民法における不動産の賃貸借に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- (1)個人が、建物の賃借人の賃貸人に対する債務について個人根保証契約を締結するにあたっては、保証人が支払の責任を負う金額の上限となる極度額を書面により定めなければ、その効力が生じない。
- (2)敷金を支払っている建物の賃借人は、賃貸借期間中において、賃貸人に対し、その敷金を未払賃料に充当することを請求することができる。
- (3)敷金を受け取っている建物の賃貸人は、賃貸借の終了時、賃借人から賃貸物の返還を受ける前に、賃借人に対し、その受け取った敷金の額から賃借人の賃貸人に対する債務の額を控除した残額を返還しなければならない。
- (4)建物の賃借人は、賃借物に通常の使用および収益によって生じた損耗や経年変化による損傷が生じた場合、賃貸借の終了時、その損傷の原状回復をする義務を負う。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切です。
2020年4月施行の改正民法により、個人が根保証契約(一定の範囲に属する不特定の債務を保証する契約)を結ぶ場合は、極度額(保証人が責任を負う上限額)を定めなければ効力を生じません。極度額は書面(または電磁的記録)で定める必要があります(民法第465条の2)。建物の賃借人の債務を個人が保証する契約も、この個人根保証契約に当たります。
【ほかの選択肢】
(2) 誤り。賃貸人は、賃借人が賃料を払わないとき、敷金をその弁済に充てることができますが、賃借人の側から、敷金を未払賃料に充てるよう請求することはできません(民法第622条の2第2項)。
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(3) 誤り。敷金の返還は、賃貸借が終了し、かつ「賃貸物の返還を受けたとき」に行えばよいとされています(同条第1項)。明渡しが先で、敷金の返還が後です。
(4) 誤り。賃借人の原状回復義務の対象から、通常の使用・収益によって生じた損耗と経年変化は除かれます(民法第621条)。
【2020年4月の改正で明文化された賃貸借のルール】
敷金の定義と返還の時期・範囲
原状回復義務の範囲(通常損耗・経年変化を除く)
個人根保証契約の極度額
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2021年1月 (34)出典元ページ
最終更新日
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