X株式会社(以下、「X社」という)とその役員の間の取引における法人税および所得税の取扱いに関する次の記述のうち、最も不適…
学科 基礎編 (33)
X株式会社(以下、「X社」という)とその役員の間の取引における法人税および所得税の取扱いに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- (1)役員が所有する資産を適正な時価の2分の1未満の価額でX社に譲渡した場合、役員側では時価で譲渡したものとされ、時価と譲渡価額との差額が給与所得の収入金額として課税対象となる。
- (2)役員が所有する資産を適正な時価よりも高い価額でX社に譲渡した場合、X社側では時価と買入価額との差額について、役員に対して給与を支払ったものとして取り扱われ、役員側では時価と譲渡価額との差額が給与所得の収入金額として課税対象となる。
- (3)X社が所有する社宅をその規模等に応じた所定の方法により計算した通常支払われるべき賃貸料よりも低い家賃で役員に貸し付けた場合、役員側では実際に支払った賃貸料との差額が給与所得の収入金額として課税対象となる。
- (4)権利金を授受する慣行がある地域において、役員が所有する土地をX社に建物の所有を目的として賃貸する場合に、X社から役員に権利金や相当の地代の支払がなく、「土地の無償返還に関する届出書」の提出がないときには、X社側では原則として借地権の受贈益が認定課税される。
正答 (1)
正答は (1)。これが不適切です。
個人が法人に対して、資産を時価の2分の1未満の価額で譲渡した場合、個人の側では時価で譲渡したものとみなされ(みなし譲渡)、時価を収入金額として「譲渡所得」が計算されます。時価と譲渡価額との差額が給与所得になるわけではありません。法人の側では、時価と譲渡価額との差額が受贈益となります。
【ほかの選択肢】
(2) 適切。役員が時価より高い価額で法人に資産を譲渡した場合、法人側では、時価を超える部分は役員に対する給与(役員賞与。定期同額給与などに当たらず損金不算入)とされます。役員側では、時価までの部分は譲渡所得、時価を超える部分は給与所得です。
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(3) 適切。法人が社宅を通常支払われるべき賃貸料(固定資産税の課税標準額などから計算する額)より低い家賃で役員に貸した場合、その差額は役員の給与所得になります。
(4) 適切。権利金を授受する慣行がある地域で、借地権の設定に際して権利金も相当の地代も支払わず、「土地の無償返還に関する届出書」も提出していない場合、借地人である法人側に借地権の受贈益が認定されます。
【役員と法人の間の資産の売買】
役員→法人の低額譲渡(時価の2分の1未満) 役員はみなし譲渡、法人は受贈益
法人→役員の低額譲渡 法人は時価で譲渡、差額は役員給与。役員は差額が給与所得
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2021年9月 (33)出典元ページ
最終更新日
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