放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第32問
放射線の生体影響などに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)ガンマ線の放射線加重係数は、エックス線の放射線加重係数よりも大きい。
- (2)平均致死線量は、被ばくした集団のうち50%の個体が一定の期間内に死亡する線量である。
- (3)半致死線量は、被ばくした集団の全ての個体が一定の期間内に死亡する最小線量の50%に相当する線量である。
- (4)生物効果比(RBE)は放射線の線エネルギー付与(LET)の増加とともに増大し、100 keV/μm付近で最大値を示すが、更にLETが大きくなるとRBEは減少していく。
- (5)倍加線量は、放射線照射により、突然変異率を自然における値の2倍にする線量であり、その値が大きいほど遺伝的影響は起こりやすい。
正答 (4)
正答は (4)。約100keV/μmのときに最大となります。
【生物学的効果比(RBE)】
同じ効果を出すのに要る線量の比
RBE = 基準放射線の線量 ÷ その放射線の線量
少ない線量で同じ効果が出る放射線ほど、RBEが大きくなります。
【線エネルギー付与(LET)とRBE】
LETが増える → RBEも増える
100keV/μm付近で最大
それを超えると、RBEは下がる
【なぜ100を超えると下がるのか】
エネルギーを渡しすぎて、むだになるから
細胞を殺すのに必要な以上のエネルギーを一つの細胞に置いていってしまい、余りが無駄になります。これを過剰殺傷(オーバーキル)といいます。
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【100keV/μmの意味】
DNAの二重らせんの幅(約2nm)に、ちょうど二つの傷を作る密度
両方の鎖を同時に切るのがいちばん効率よく、修復もされにくい。この密度が、ちょうど100keV/μm付近にあたります。
【LETの大小】
低LET ガンマ線、エックス線、β線
高LET 中性子線、α線、重粒子線
【ほかの選択肢の誤り】
(1) ガンマ線もエックス線も、放射線加重係数は1で同じ。「大きい」は誤り
(2) 集団の50%が一定期間内に死亡する線量は、半致死線量(LD₅₀)。平均致死線量は、細胞の生存率曲線で生存率を37%(e分の1)に下げる線量
(3) 半致死線量は、集団の50%が一定期間内に死亡する線量。全数が死亡する最小線量の50%ではない
(5) 倍加線量が大きいほど、突然変異率を2倍にするのに多くの線量が要る。つまり遺伝的影響は起こりにくい。「起こりやすい」は誤り
【グラフの形】
横軸にLET、縦軸にRBEをとると、山の形になる
単調に増えるのではなく、途中で頂点があって下がる。ここが問われます。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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