放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線による透過写真の撮影の作業に関する知識 第3問
放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)気体に放射線を照射したとき、1対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の種類に応じてほぼ一定の値をとる。
- (2)積分型の測定器において、放射線が入射して作用した時点からの時間経過とともに線量の読み取り値が減少していく現象をフェーディングという。
- (3)GM計数管の特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない平坦な部分をプラトーといい、プラトー領域の印加電圧では、入射ガンマ線による一次電離量に比例した大きさの出力パルスが得られる。
- (4)放射線を計数したとき、測定された計数値の分布はポアソン分布となり、測定値の平均値がmであれば、標準偏差は√mで与えられる。
- (5)計測器がより高位の標準器又は基準器によって次々と校正され、国家標準につながる経路が確立されていることをトレーサビリティといい、放射線測定器の校正は、トレーサビリティが明確な基準測定器又は基準線源を用いて行う必要がある。
正答 (3)
正答は (3)。これが誤りです。
GM計数管のプラトー領域では、一次電離量に比例した大きさの出力パルスは得られません。どんなエネルギーの放射線でも、ほぼ一定の大きさのパルスになります。
【GM計数管の出力】
管全体に放電が広がる
一次電離量とは無関係に、同じ大きさのパルスが出ます。だからエネルギーを分析できません。
一次電離量に比例するのは、電離箱領域と比例計数管領域です。
【プラトー】
印加電圧を上げても、計数率がほとんど変わらない平坦な部分
計数率が変わらないのであって、パルスの大きさがエネルギーに比例するという話ではありません。(3)は、プラトーの説明に、比例計数管の性質をつなげています。
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【ほかの選択肢】
(1) W値は、放射線の種類やエネルギーにあまり依存せず、気体の
種類に応じてほぼ一定の値をとる 正しい
(2) 時間経過とともに線量の読み取り値が減少していく現象を
フェーディングという 正しい
(4) 計数値の分布はポアソン分布となり、平均値がmであれば
標準偏差は√m 正しい
(5) 国家標準につながる経路が確立されていることをトレーサ
ビリティといい、校正はこれが明確な基準測定器又は基準線源
を用いて行う 正しい
【ポアソン分布】
平均値 m → 標準偏差 √m
100回数えれば標準偏差は10、10000回なら100。数えた回数が多いほど、相対的なばらつきは小さくなります。
【フェーディング】
熱や光、時間の経過によって、記録された線量が減ること
積算型の測定器で問題になる現象です。
【トレーサビリティ】
校正の連鎖が、国家標準までたどれること
測定器は1年以内に校正したものを使います。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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