胎内被ばくに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第38問
胎内被ばくに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)着床前期の被ばくでは胚の死亡が起こることがあるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。
- (2)胎児期の被ばくでは、出生後、精神発達遅滞がみられることがある。
- (3)胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類される。
- (4)胎内被ばくのうち、奇形の発生するおそれが最も大きいのは、胎児期の被ばくである。
- (5)胎児は成人に比べて放射線による発がんの感受性が高く、胎児期の被ばくによって、出生児の発がんのリスクが高まる。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
奇形の発生するおそれが最も大きいのは、器官形成期の被ばくです。胎児期ではありません。
【時期による影響の違い】
着床前期(受精~約9日) 胚の死亡
生き残れば影響は残らない
器官形成期(約2~8週) 奇形
胎児期(約8週以降) 精神発達遅滞、発育遅延
手足や臓器の形が作られる時期に傷つけば、形が狂います。時期を過ぎれば、同じ線量でも奇形にはなりません。
【ほかの選択肢】
(1) 着床前期の被ばくでは胚の死亡が起こることがあるが、
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生き残って出生した子供には被ばくによる影響はみられない
正しい
(2) 胎児期の被ばくでは、出生後、精神発達遅滞がみられる
ことがある 正しい
(3) 胎内被ばくにより胎児に生じる奇形は、確定的影響に分類
される 正しい
(5) 胎児は成人に比べて放射線による発がんの感受性が高く、
胎児期の被ばくによって出生児の発がんのリスクが高まる
正しい
【「全か無か」】
着床前期は、死ぬか、まったく影響が残らないか
このころの細胞は、まだどの器官になるか決まっていません。一部が死んでも、ほかの細胞が補うので、無事なら正常に育ちます。
【胎内被ばくの影響の分類】
胚の死亡、奇形、精神発達遅滞、発育遅延 → 確定的影響
小児がん → 確率的影響
発がんだけが確率的影響です。(5)はその話をしています。
【奇形のしきい線量】
約0.1Gy
ほかの確定的影響に比べて、かなり低い値です。白内障が0.5Gy、脱毛が3Gyですから、胎児は格段に弱いということです。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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