放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線による透過写真の撮影の作業に関する知識 第7問
放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)時定数を小さくすると応答速度は速くなるが、計数率が低い場合、指示値のばらつきが大きくなる。
- (2)入射放射線によって気体中に作られたイオン対のうち、電子が電界によって強く加速され、更に多くのイオン対を発生させることを気体(ガス)増幅といい、比例計数管やGM計数管による測定に利用される。
- (3)放射線が気体中で1対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、気体の種類にはあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
- (4)線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。
- (5)積分型の測定器において、放射線が入射して作用した時点からの時間経過とともに線量の読み取り値が減少していく現象をフェーディングという。
正答 (3)
正答は (3)。これが誤りです。
W値は、気体の種類に応じてほぼ一定の値をとり、放射線の種類やエネルギーにはあまり依存しません。説明が入れ替わっています。
【W値】
気体中で1対のイオン対を作るのに必要な平均エネルギー
空気ではおよそ34電子ボルト
気体が決まれば値が決まるので、測定器の設計に使えます。放射線の種類によって変わるのでは、ものさしになりません。
【ほかの選択肢】
(1) 時定数を小さくすると応答速度は速くなるが、計数率が低い
場合、指示値のばらつきが大きくなる 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 電子が電界で加速され、さらに多くのイオン対を発生させる
ことを気体(ガス)増幅といい、比例計数管やGM計数管で
利用される 正しい
(4) 検出感度が放射線のエネルギーによって異なる性質を
エネルギー依存性という 正しい
(5) 時間の経過とともに線量の読み取り値が減少していく現象を
フェーディングという 正しい
【時定数】
大きくする → ばらつきが小さくなるが、反応が遅い
小さくする → 反応は速いが、針が振れる
精度と速さは両立しません。とくに計数率が低いところでは、もともとのばらつきが大きいので、時定数を小さくすると読めなくなります。
【フェーディング】
熱や光、時間の経過によって、記録された線量が減ること
線量計を高温多湿のところに置くと起こります。積算型の測定器で問題になる現象です。
【エネルギー依存性】
同じ線量でも、放射線のエネルギーによって指示値が変わる性質
小さいほうが良い性質です。電離箱式は、空気とほぼ同じ振る舞いをするので依存性が小さくなります。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「ガンマ線による透過写真の撮影の作業に関する知識」のほかの問題
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第7問GM計数管に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第5問管理区域設定のための外部放射線の測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第3問ガンマ線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤って
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第1問放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第9問ある放射線測定器を用いてt秒間放射線を測定し、計数値Nを得たとき、計数率の標準偏差(cp
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第7問放射線の測定の用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
スポンサーリンク

