細胞の放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第32問
細胞の放射線感受性に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)細胞周期の中で、S期(DNA合成期)後期は、M期(分裂期)より放射線感受性が高い。
- (2)細胞周期の中で、G₁期(DNA合成準備期)初期は、G₂期(分裂準備期)後期より放射線感受性が高い。
- (3)細胞に放射線を照射したときの線量を横軸に、細胞の生存率を縦軸にとってグラフにすると、ほとんどの哺乳動物細胞では指数関数型となる。
- (4)小腸の絨毛先端部の細胞は、腺窩細胞(クリプト細胞)より放射線感受性が低い。
- (5)皮膚の基底細胞層は、角質層より放射線感受性が低い。
正答 (4)
正答は (4)。これが正しい記述です。
小腸の絨毛先端部の細胞は、腺窩細胞(クリプト細胞)より放射線感受性が低いものです。
【腺窩細胞と絨毛先端部】
腺窩細胞 絨毛の根元にあり、盛んに分裂している
→ 感受性が高い
絨毛先端部 分裂を終えて分化した細胞
→ 感受性が低い
【ベルゴニー・トリボンドーの法則】
細胞分裂の頻度が高いものほど感受性が高い
将来行う細胞分裂の数が多いものほど感受性が高い
形態・機能が未分化なものほど感受性が高い
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分裂する細胞ほど弱いというのが、放射線感受性の基本です。
【ほかの選択肢の誤り】
(1) M期(分裂期)がいちばん感受性が高く、S期後期は感受性が
低くなります。逆に書かれています
(2) G2期後期は感受性が高く、G1期初期はそれより低い
です。逆に書かれています
(3) ほとんどの哺乳動物細胞の生存率曲線は、肩を持つ形に
なります。指数関数型になるのは、細菌などの一部です
(5) 皮膚では、基底細胞層のほうが角質層より感受性が高い
です。逆に書かれています
【細胞周期と感受性】
感受性が高い M期(分裂期)、G2期後期
感受性が低い S期後期
分裂しているときがいちばん弱いのです。S期はDNAを複製している時期で、修復の仕組みも働きやすく、比較的強い時期です。
【皮膚の層】
基底細胞層 いちばん下。分裂して新しい細胞を作る
角質層 いちばん上。死んだ細胞が積もったもの
角質層はすでに死んでいるのですから、放射線の影響を受けようがありません。
【生存率曲線の肩】
低線量域では、あまり死なない
修復が働くためです。線量が増えると、急に生存率が落ちます。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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