放射線の生体影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第34問
放射線の生体影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)組織加重係数は、各組織・臓器の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数であり、どの組織・臓器においても1より小さい。
- (2)線エネルギー付与(LET)とは、物質中を放射線が通過するとき、荷電粒子の飛跡に沿って単位長さ当たりに物質に与えられるエネルギーをいい、ガンマ線は高LET放射線に分類される。
- (3)生物効果比(RBE)は放射線の線エネルギー付与(LET)の増加とともに増大し、100keV/μm付近で最大値を示すが、更にLETが大きくなるとRBEは減少していく。
- (4)同じ線量を与えても線量率を低くして照射すると生物効果が小さくなる線量率効果は、低線量率での照射中に回復が起こるために生じる。
- (5)生体中のシステインなどのSH基をもつ化学物質は、ガンマ線の生体への作用を軽減する効果を示す。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
ガンマ線は低LET放射線に分類されます。高LETではありません。
【線エネルギー付与(LET)】
荷電粒子の飛跡に沿って、単位長さ当たりに物質に与えられる
エネルギー
低LET ガンマ線、エックス線、ベータ線(電子線)
高LET アルファ線、中性子線、重粒子線
まばらに電離するのが低LET、密に電離するのが高LETです。
【ほかの選択肢】
(1) 組織加重係数は、各組織・臓器の確率的影響に対する相対的な
放射線感受性を表す係数で、どの組織・臓器でも1より小さい
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正しい
(3) 生物効果比(RBE)はLETの増加とともに増大し、
100keV/µm付近で最大となるが、さらにLETが大きくなると
減少していく 正しい
(4) 線量率効果は、低線量率での照射中に回復が起こるために
生じる 正しい
(5) システインなどのSH基をもつ化学物質は、ガンマ線の生体
への作用を軽減する 正しい
【組織加重係数が1より小さいわけ】
全部の組織を足して、ちょうど1になるように定めてある
一つの組織だけで1になることはありません。
【RBEが100keV/µmで最大になるわけ】
そのあたりの密度が、DNAの二重らせんを壊すのにちょうどよい
それより密になると、同じ場所に余分なエネルギーを与えるだけで無駄になります。これを過剰殺傷効果といいます。
【線量率効果】
同じ線量でも、ゆっくり当てると影響が小さい
照射している間に修復が進むためです。高LET放射線では線量率効果が小さい、という違いもあります。
【SH基の防護作用】
フリーラジカルを捕まえて、生体分子を守る
防護剤と呼ばれます。逆に効果を強めるのが増感剤で、酸素がその代表です。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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