放射線の直接作用と間接作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
ガンマ線の生体に与える影響に関する知識 第35問
放射線の直接作用と間接作用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)放射線によって水分子がフリーラジカルになり、これが生体高分子を破壊し、細胞に障害を与えることを直接作用という。
- (2)ガンマ線などの間接電離放射線により発生した二次電子が生体高分子を電離又は励起し、細胞に障害を与えることを間接作用という。
- (3)ガンマ線が生体に与える影響は、間接作用によるものより直接作用によるものの方が大きい。
- (4)生体内に存在する酸素の分圧が高くなると、間接作用による放射線効果は影響を受けないが、直接作用による放射線効果は増大する。
- (5)溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量の放射線を照射するとき、酵素の濃度が減少するに従って、酵素の全分子のうち不活性化されるものの占める割合が増大することは、間接作用により説明される。
正答 (5)
正答は (5)。これが正しい記述です。
溶液中の酵素の濃度を変えて一定線量を照射したとき、濃度が減るほど、不活性化される分子の割合が増えることは、間接作用によって説明されます。これを希釈効果といいます。
【希釈効果】
放射線が作るフリーラジカルの数は、濃度によらず一定
濃度が高い → 多くの分子のうち一部だけがやられる
濃度が低い → 少ない分子に同じ数のラジカルが当たる
→ やられる割合が高くなる
直接作用だけなら、濃度を変えても割合は変わりません。割合が変わるということは、水を介して働いている証拠です。
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【ほかの選択肢の誤り】
(1) 水分子がフリーラジカルになり、それが生体高分子を壊すのは
間接作用です。直接作用ではありません
(2) 二次電子が生体高分子を直接電離・励起するのは直接作用
です
(3) ガンマ線が生体に与える影響は、間接作用によるもののほうが
大きくなります
(4) 酸素分圧が高くなると、間接作用による効果が増大します。
説明が逆です
【直接作用と間接作用】
直接作用 放射線が生体高分子に直接当たって壊す
間接作用 放射線が水を電離し、できたフリーラジカルが
生体高分子を壊す
人体の約70%は水です。放射線が当たる相手は、ほとんどが水の分子。だからガンマ線では間接作用のほうが大きくなります。
【酸素効果】
酸素があると、放射線の効果が大きくなる
フリーラジカルと酸素が結びついて、より壊す力の強いものができるためです。間接作用に関わる話です。
【SH基をもつ物質】
フリーラジカルを捕まえ、効果を小さくする
酸素とは逆の働きです。
出典:ガンマ線透過写真撮影作業主任者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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