ガス切断(溶断)作業における災害を防止するうえで、適切でないものは次のうちどれか。…
ガス溶接等の業務に関する知識 第5問
ガス切断(溶断)作業における災害を防止するうえで、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)鉄のガス切断では、切断用に酸素を消費するため、切断する壁などの裏面の狭隘な空間部分では、酸素濃度が低下するおそれがある。
- (2)酸類を貯蔵していた鉄製のタンクの修理をガス切断作業により行う場合は、水素の発生を予測して、作業前にタンク内のガス検知を行う。
- (3)ドラム缶のような小容器のガス切断作業においては、内部に水を満たして空気を追い出した状態でガス切断を行う。
- (4)換気が不十分な場所においてガス切断作業を行うときは、発生する有害物の種類や濃度に適合した呼吸用保護具を使用する。
- (5)アルミニウムやマグネシウムの金属粉末が、ガス切断の炎や落下火花で発火したときは、乾燥砂や専用の特殊な粉末消火剤を用いて消火する。
正答 (1)
正答は (1)。これが適切でない記述です。
鉄のガス切断では、裏面の狭い空間部分で酸素濃度が低下するのではなく、上昇します。
【切断酸素は使い切られない】
ガス切断では、予熱炎で鋼を熱したうえで、高圧の切断酸素を吹き付けて鉄を燃やします。このとき吹き付ける酸素の量は、実際に反応する量よりはるかに多く、大部分は余って周囲へ吹き出します。
切断酸素を大量に噴射 → 余った酸素が裏面へ抜ける
→ 狭い空間で酸素濃度が上がる(酸素富化)
酸素欠乏を心配する場面ではありません。むしろ酸素過剰の危険です。
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【酸素富化の怖さ】
酸素濃度が上がると、衣服や毛髪がわずかな火花で激しく燃えます。通常なら燃え広がらない材料でも、酸素中では勢いよく燃えます。法令が「過剰酸素の放出による火傷を防止するため十分な換気を行うこと」を求めているのは、このためです。
【ほかの選択肢】
(2) 酸類のタンクでは、酸と鉄が反応して水素が発生します。
(3) ドラム缶のような小容器では、内部に水を満たして空気を
追い出した状態で切断します。空間がなければ爆発性の雰囲気もできません。
(4) 換気が不十分な場所では、発生する有害物の種類や濃度に
適合した呼吸用保護具を使用します。
(5) アルミニウムやマグネシウムの金属粉末の火災には、
乾燥砂や専用の特殊な粉末消火剤を用います。
これらの金属は水と反応して水素を出すため、水をかけてはいけません。
出典:ガス溶接作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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