酸素欠乏事故の発生及びその防止対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
送気及び排気 第12問
酸素欠乏事故の発生及びその防止対策に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)エアブローの発生が問題となるケーソンでは、エアブロー防止のため作業圧力の設定を刃先から20cm程度上とし、刃先を水没させる掘削方法を採用する。
- (2)エアブロー対策の一つとして、ニューマチックケーソン外周の地盤にブローホールを設置し、ブローしたエアを外周で回収する方法がある。
- (3)躯体外周に漏気回収装置を設置し、沈下掘削中のエアブローを直近で回収し、躯体に埋め込んだパイプにより地上に放出する。
- (4)2つのニューマチックケーソンの間に透気層が連続的に存在するとき、一方のニューマチックケーソンからブローした空気が、透気層下の酸欠層中を貫流して酸欠空気となり、もう一方のニューマチックケーソンに貫流することがある。
- (5)鋼矢板、SMWなどによる遮断壁工は、エアブロー防止遮断壁工としての効果が期待できる。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
空気が通るのは透気層です。「透気層下の酸欠層中を貫流して」という位置関係が誤りです。
【貫流のしくみ】
ケーソンからブローした空気が、透気層の中を通っていく
→ 通る間に、土の中の鉄分などに酸素を奪われる
→ 酸素欠乏空気になる
→ もう一方のケーソンや、井戸・マンホールに達する
空気が通れる層(透気層)だからこそ、貫流できるのです。空気を通さない層の中を空気が進むことはできません。
記述は「透気層下の酸欠層中を貫流」としていますが、貫流する場は透気層そのものです。酸素が奪われるのは、その透気層を通る過程で起こります。
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【透気層とは】
砂や礫からなる、空気や水を通しやすい層
この層が二つのケーソンの間に連続的に存在すると、片方から漏れた空気が、もう片方まで届きます。貫流距離は最大で1000m程度に達するとされます。
【ほかの選択肢】
(1) エアブロー防止のため作業圧力の設定を刃先から20cm程度上とし、刃先を水没させる掘削方法を採用する 正しい
(2) ケーソン外周の地盤にブローホールを設置し、ブローしたエアを外周で回収する方法がある 正しい
(3) 躯体外周に漏気回収装置を設置し、沈下掘削中のエアブローを直近で回収し、躯体に埋め込んだパイプにより地上に放出する 正しい
(5) 鋼矢板、SMWなどによる遮断壁工は、エアブロー防止遮断壁工としての効果が期待できる 正しい
【エアブローを防ぐ三つの手立て】
出さない 刃先を水没させる(作業圧力の設定)
回収する ブローホール、漏気回収装置
遮る 鋼矢板、SMWによる遮断壁工
【回収と遮断の違い】
回収 漏れた空気を集めて、安全な場所に放出する
遮断 壁を作って、行く手を塞ぐ
どちらも、よその場所へ酸欠空気が届かないようにするためです。自分の現場ではなく、離れた場所で事故が起こるのが、エアブローのこわいところです。
【貫流しやすい条件】
地下水位が低い/含水比が小さい/透気係数が大きい
出典:高圧室内作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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