その後、薬剤性肺障害が改善し人工呼吸器から離脱、一般病棟へ転棟となった。リハビリテーションを開始して身体機能と食事摂取量…
午後 第62問
その後、薬剤性肺障害が改善し人工呼吸器から離脱、一般病棟へ転棟となった。リハビリテーションを開始して身体機能と食事摂取量は回復し、入院してから2 か月後に自宅退院となった。退院して1 か月後に家族に付き添われて外来受診した。かろうじて自力歩行しており体重は3 か月前から10 kg 減少していた。全身精査を行ったところ、縦隔リンパ節は以前よりさらに腫大し新たに肝臓と肺に多発転移を認めた。患者本人と家族は積極的な治療を望んでいない。疼痛を認めないが、癌悪液質が進行していると診断された。この時点で行うべき対応はどれか。2 つ選べ。
- (1)放射線療法を勧める。
- (2)緩和ケアについて説明する。
- (3)在宅ケアに関する患者の意向を聞く。
- (4)異なる種類の殺細胞性薬による治療を勧める。
- (5)免疫チェックポイント阻害薬による治療を勧める。次の文を読み、63~65 の問いに答えよ。55 歳の男性。便秘を主訴に来院した。現病歴: 3 か月前に会社内で配置転換があり勤務中にトイレに行きにくくなった。元々、便秘がちであり便が硬くなった。2 週間前から腹部膨満感が出現したため受診した。排便回数は3 日に1 回でいきむことなく排便しているが、便は兎糞状である。既往歴: 45 歳から高血圧症で降圧薬を服用している。今まで大腸がん検診を受けていない。生活歴: 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。会社員で経理の仕事をしている。海外渡航歴はない。家族歴: 父が74 歳時に大腸癌で手術。現 症: 意識は清明。身長165 cm、体重68 kg(体重の増減はない)。体温36.4 ℃。脈拍72/分、整。血圧136/80mmHg。呼吸数10/分。SpO297 %(roomair)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内にアフタを認めない。甲状腺と頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で腸雑音の亢進・減弱を認めない。直腸診で血液を認めず、明らかな腫瘤を触知しない。下腿に浮腫を認めない。検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血(-)。血液所見:赤血球468 万、Hb 13.9 g/dL、Ht 42 %、白血球8,300、血小板21 万。血液生化学所見:総蛋白7.5 g/dL、アルブミン3.9 g/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.4mg/dL、AST 22 U/L、ALT 18 U/L、LD 172 U/L(基準124~222)、ALP 83 U/L(基準38~113)、γ-GT 32 U/L(基準13~64)、アミラーゼ95 U/L(基準44~132)、尿素窒素12 mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL、血糖98 mg/dL。CRP 0.2 mg/dL。胸部エックス線写真では心胸郭比46 %、肺野に異常を認めない。腹部エックス線写真で小腸ガスや鏡面像を認めない。まず便潜血反応を行うこととした。
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3) です。
正答として示されているのは 「緩和ケアについて説明する。」と「在宅ケアに関する患者の意向を聞く。」 です。
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問62(厚生労働省 公表)
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