75 歳の女性(4 妊3 産)。術後の定期検査の結果を聞くために来院した。3 年前に子宮頸癌ⅠB 期の診断で広汎子宮全摘…
D問題 第72問
75 歳の女性(4 妊3 産)。術後の定期検査の結果を聞くために来院した。3 年前に子宮頸癌ⅠB 期の診断で広汎子宮全摘出術と両側付属器摘出術を受けた。自覚症状はない。高血圧症と脂質異常症で治療中。認知機能は正常。日常生活は自立。腹部に手術痕を認める以外は、身体所見、尿所見、血液所見および血液生化学所見に異常を認めない。腹部骨盤造影CT で、骨盤内の多発リンパ節転移を認めた。本人と家族の希望で、外来にて全骨盤放射線照射を開始することになった。放射線治療開始後、早期に出現する可能性があるのはどれか。2 つ選べ。
- (1)悪 心
- (2)血 尿
- (3)下 痢
- (4)腸閉塞
- (5)仙腸関節炎
正答 (1)(3)
正答は (1)と(3)。悪心と下痢です。
放射線治療の有害事象は、照射中から照射後まもなく(おおむね3か月以内)に出る早期(急性)反応と、数か月から数年後に出る晩期反応に分けられます。全骨盤照射では、照射野に小腸・大腸・膀胱が入ります。
早期に出るもの 下痢(腸粘膜の障害)、悪心(放射線宿酔)、
頻尿・排尿痛(膀胱炎)、照射部位の皮膚炎、骨髄抑制
細胞分裂の盛んな腸の粘膜は放射線の影響を早く受けるので、下痢は照射開始から数週で起こりやすい症状です。
【ほかの選択肢】
(2) 血尿 誤り
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出血性膀胱炎による血尿は、照射後数か月〜数年たってから
出る晩期反応です
(4) 腸閉塞 誤り
腸管の線維化・狭窄による晩期反応です
(5) 仙腸関節炎 誤り
骨盤照射の早期反応ではありません。晩期には骨盤の脆弱性骨折が起こることがあります
【覚え方】
早期は「粘膜・皮膚・骨髄」など細胞が早く入れ替わる組織、晩期は「線維化・狭窄・血管の障害」と整理します。
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問72(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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