56 歳の女性。けいれんを主訴に救急車で搬入された。約1 か月前から頭痛を自覚していたが、市販の鎮痛薬を内服して様子をみ…
A問題 第42問
56 歳の女性。けいれんを主訴に救急車で搬入された。約1 か月前から頭痛を自覚していたが、市販の鎮痛薬を内服して様子をみていた。自宅で初めて全身けいれんを起こし家族が救急車を要請した。意識レベルはJCSⅡ-10。体温36.7 ℃。心拍数96/分、整。血圧136/86 mmHg。呼吸数16/分。SpO₂ 98 %(鼻カニューラ2 L/分 酸素投与下)。瞳孔径は両側3 mm、対光反射は迅速である。全身けいれんは数分間で消失した後に右半身の不全麻痺を認める。頭部単純CT 冠状断像(別冊No. 17A)と頭部造影MRI のT1 強調水平断像(別冊No. 17B)を別に示す。考えられるのはどれか。
- (1)膠芽腫
- (2)髄膜腫
- (3)脳膿瘍
- (4)神経鞘腫
- (5)転移性脳腫瘍
正答 (2)
正答は (2)。髄膜腫です。
【見るところ】
頭部単純CT冠状断像(別冊No. 17A)では、左の前頭部で頭蓋の内側(硬膜)に広く接する、脳よりやや高吸収の腫瘤があります。
造影MRIのT1強調像(No. 17B)では、腫瘤は境界明瞭で、ほぼ
均一に強く造影され、付着部の硬膜も線状に造影されています
(dural tail sign)。腫瘤は脳の外から脳を押しています。
髄膜腫は、くも膜の細胞から生じる、硬膜に付着して脳の外側にできる良性腫瘍です。中年の女性に多く、ゆっくり大きくなるので、頭痛やけいれんで見つかることがあります。左前頭葉を圧迫しており、右半身の不全麻痺も説明できます。
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【ほかの選択肢】
(1) 膠芽腫 脳実質内の腫瘍で、中心の壊死を囲む不整なリング状の造影と、広い浮腫 違う
(3) 脳膿瘍 薄く均一な壁のリング状の造影。発熱などの感染の所見 違う
(4) 神経鞘腫 多くは聴神経(前庭神経)に生じ、小脳橋角部の腫瘍になる 違う
(5) 転移性脳腫瘍 皮髄境界に多発することが多く、浮腫が強い違う
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問42(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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