9 か月の女児。けいれんを主訴に両親に連れられて来院した。生後5 か月で腹部に皮疹があることに母親が気付いていた。2 週…
A問題 第23問
9 か月の女児。けいれんを主訴に両親に連れられて来院した。生後5 か月で腹部に皮疹があることに母親が気付いていた。2 週間前から両上肢を伸展挙上し、頭部を前屈する動作が出現した。約5 秒間隔で10 回以上反復し、次第に頻度が増加して毎日みられるようになった。同時期からあやし笑いが乏しくなり、ひとり座りが不安定になった。身長70.5 cm、体重8.2 kg。体温36.3 ℃。脈拍108/分、整。血圧82/48 mmHg。呼吸数32/分。SpO₂ 99 %(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。体幹と大腿部に皮疹を3 個認める。頭部単純MRI のT2 強調水平断像(別冊No. 7A)と大腿部の皮疹の写真(別冊No. 7B)とを別に示す。最も考えられる疾患はどれか。
- (1)尋常性白斑
- (2)結節性硬化症
- (3)神経線維腫症1 型
- (4)Sturge-Weber 症候群
- (5)von Hippel-Lindau 病
正答 (2)
正答は (2)。結節性硬化症です。
【画像の見方】
頭部MRIのT2強調水平断像(別冊No. 7A)では、右前頭葉などの皮質から皮質下に、周りより白い(高信号の)領域があり、皮質
結節を考えます。大腿の写真(別冊No. 7B)は約3 cmの白い斑で、結節性硬化症でみられる脱色素斑(白斑)です。
両腕を挙げて頭を前に曲げる動作が数秒おきに繰り返す(シリーズ形成する)のは、てんかん性スパズム(West症候群)です。発達の退行も伴っています。生後早くから見える脱色素斑と、皮質結節を合わせると、結節性硬化症です。TSC1・TSC2遺伝子の異常による常染色体顕性遺伝の病気で、乳児期のてんかん性スパズムの原因としてよく知られています。
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【ほかの選択肢】
(1) 尋常性白斑 後天的な色素の消失で、けいれんや脳病変を伴わない 違う
(3) 神経線維腫症1型 カフェオレ斑(褐色の斑)が特徴 違う
(4) Sturge-Weber症候群 顔面のポートワイン母斑と軟膜の血管腫 違う
(5) von Hippel-Lindau病 網膜・小脳の血管芽腫、腎細胞癌など。乳児期の白斑は伴わない 違う
【結節性硬化症のほかの所見】
顔面の血管線維腫、心横紋筋腫、腎血管筋脂肪腫、上衣下巨細胞性
星細胞腫などがあります。
出典:2025年(令和7年) 医師国家試験 問23(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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