着氷についての記述で誤りはどれか。…
航空気象 第15問
着氷についての記述で誤りはどれか。
- (1)一般的に着氷は過冷却水滴(雲・雨)中の飛行で、航空機の機体表面に過冷却水滴が衝突したときに起こりやすい。着氷に関する大気の状態で、着氷のリスクは気温、水分、水滴のサイズにより評価することができる。また、気温が0℃付近では、過冷却水滴が機体表面に衝突後、凍結するまでに後方へ広がることから、Clear Iceという危険な着氷が形成されることがある。
- (2)エンジンの気化器はベンチュリー管のような役目をし、燃料と空気から混合ガスを作る。気化器では空気が断続的に冷却するため空気自身の温度が下がる。しかし、気化器冷却の最大の原因は液体燃料の蒸発であり、これによる温度の降下がより大きくなるため、着氷が発生する。
- (3)プロペラへの着氷は、翼型の先端に氷が堆積することで発生する。着氷によりプロペラの効率が減少する。また、釣り合いが失われて起こる振動は、エンジン等他の構造にとって有害である。
- (4)晴れた大気中では着氷は起こりにくいが、相対湿度が高く、気温が0℃に近いようなときにはプロペラの羽や翼の上を通る空気の圧縮のため若干の水分が凝結し、着氷が発生することがある。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
晴れた空気中で相対湿度が高く気温が0℃に近いとき、翼の上面やプロペラの羽根の上を通る空気は、速度が増して圧力が下がり、膨張して冷えます。その冷却でわずかな水分が凝結し、着氷が起こることがあります。原因は空気の「膨張」による冷却で、「圧縮」ではありません。圧縮されれば空気は暖まります。
【ほかの選択肢】
(1) 着氷は、過冷却水滴(雲・雨)の中を飛び、水滴が機体に衝突
したときに起こりやすく、気温・水分量・水滴の大きさでリスクを評価します。0℃付近では水滴が後方へ広がってから凍り、危険なクリア・アイスになることがあります 正しい
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 気化器のベンチュリーでは空気の圧力が下がって温度が下がり
ますが、それより大きいのは燃料の蒸発による冷却です。この温度降下で気化器着氷が起こります 正しい
(3) プロペラでは羽根の前縁に氷が付き、効率が下がります。氷が
不均一に付いたり外れたりすると釣り合いが崩れて振動が起こり、エンジンなどに有害です 正しい
【気化器着氷の注意】
気化器着氷は外気温が0℃を超えていても、湿度が高ければ起こります。
出典:令和5年5月期 航空従事者学科試験 事業用操縦士(飛行機・回転翼) 航空気象 問15(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
「航空気象」のほかの問題
- 平成31年1月期 第15問低気圧について誤りはどれか。
- 令和元年7月期 第1問国際標準大気の気象諸元(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。(1)~(5)の中
- 令和元年11月期 第18問地上天気図に使用される海上警報「GW」で正しいものはどれか。
- 令和3年1月期 第10問冬季における日本付近の季節風とその影響について正しいものはどれか。
- 令和3年11月期 第17問次の運航用飛行場予報気象通報式(TAF)の説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあ
- 令和4年9月期 第19問500hPa天気図の説明で正しいものはどれか。
スポンサーリンク

