次の記述のうち,冊子の内容として,最も適切なものを1 つ選びなさい。…

総合問題 第119問

〔事例〕Dさん(70 歳,男性)は,自宅で妻と二人暮らしで,年金収入で生活している。ある日,車を運転中に事故に遭い救急搬送された。医師からは,第4 胸髄節まで機能が残存している脊髄損傷(spinal cord injury)と説明を受けた。Dさんは,入院中に要介護3 の認定を受けた。Dさんは,退院後は自宅で生活することを望んでいた。妻は一緒に暮らしたいと思うが,Dさんの身体状況を考えると不安を感じていた。介護支援専門員(ケアマネジャー)は,「退院後は,在宅復帰を目的に,一定の期間,リハビリテーション専門職がいる施設で生活してはどうか」とDさんに提案した。Dさんは妻と退院後の生活について話し合った結果,一定期間施設に入所して,その間に,自宅の住宅改修を行うことにして,介護支援専門員(ケアマネジャー)に居宅介護住宅改修費について相談した。Dさんが施設入所してから3 か月後,住宅改修を終えた自宅に戻ることになった。Dさんは自宅での生活を楽しみにしている。その一方で,不安も抱えていたため,担当の介護福祉士は,理学療法士と作業療法士に相談して,生活上の留意点を記載した冊子を作成して,Dさんに手渡した。次の記述のうち,冊子の内容として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

正答 (5)
正答は (5)。最も適切なのはこれです。 Dさんの脊髄損傷は、第4胸髄節まで機能が残っている胸髄の損傷です。腕や手の機能は保たれているため、食事や更衣は自分で行うことができ、車いすも自分でこぐことができます。一方、損傷の部位より下の感覚や運動の機能が失われ、膀胱や直腸の機能の障害(排尿・排便の障害)が起こります。外出先では、車いすで入れて、導尿などもしやすい多機能トイレが欠かせません。事前に場所を確かめておくことは、生活上の留意点として最も適切です。 【ほかの選択肢】 (1) スプーンを自助具で手に固定する 握る力が弱い頸髄損傷(第5〜6頸髄節程度)の人に必要な工夫です。手指が使えるDさんには必要ありません 誤り
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(2) リクライニング式車いすを使用する 座位を保つのが難しい高い位の頸髄損傷の人などが使います。上肢が使えるDさんは、自分でこぐ標準型の車いすを使えます 誤り (3) 寝具はエアーマットを使用する 感覚が失われた部分の褥瘡予防は大切ですが、上肢が使えるDさんは自分で体の向きを変えたり除圧したりできます。やわらかいエアーマットは起き上がりや移乗をしにくくするため、まず必要なものとはいえません 誤り (4) 更衣はボタンエイドを使用する ボタンエイドは指先の細かな動きが難しい人のための自助具です。手指の機能が保たれているDさんには必要ありません 誤り 【関連する知識】 第6胸髄節より上の損傷では、膀胱に尿がたまる、便秘などの刺激をきっかけに、急に血圧が上がる「自律神経過反射」が起こることがあります。排尿・排便の管理は、Dさんの健康を守るうえでも大切です。

出典:介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)出典元ページ

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