介護福祉職の姉への対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。…
総合問題 第124問
〔事例〕Fさん(20 歳,男性)は,自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)と重度の知的障害があり,自宅で母親(50 歳),姉(25 歳)と3 人で暮らしている。Fさんは生活介護事業所を利用している。事業所では比較的落ち着いているが,自宅に帰ってくると母親に対してかみつきや頭突きをすることがあった。また,自分で頭をたたくなどの自傷行為もたびたび見られる。仕事をしている母親に代わり,小さい頃から食事や排泄の介護をしている姉は,これまでFさんの行動を止めることができていたが,最近ではからだが大きくなり力も強くなって,母親と協力しても止めることが難しくなっていた。家族で今後のことを考えた結果,Fさんは障害者支援施設に入所することになった。Fさんが入所してからも月1 ,2 回は,姉が施設を訪ね,Fさんの世話をしている。ある日,担当の介護福祉職が姉に声をかけると,「小学生の頃から,学校が終わると友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り,母親に代わって,弟の世話をしてきた。今は,弟を見捨てたようで,申し訳ない」などと話す。介護福祉職の姉への対応として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
- (1)「これからもFさんのお世話をしっかり行ってください」
- (2)「Fさんは落ち着いていて,自傷他害行為があるようには見えませんね」
- (3)「お姉さんは,小さい頃からお母さんの代わりをしてきたのですね」
- (4)「訪問回数を減らしてはどうですか」
- (5)「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」
正答 (3)
正答は (3)。最も適切なのはこれです。
姉は小学生の頃から、友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り、母親に代わって弟の世話をしてきました。いわゆるヤングケアラーとして長い間、家族の世話を担ってきたのです。いま「弟を見捨てたようで,申し訳ない」と自分を責めています。介護福祉職は、まず姉がこれまで担ってきたことを受け止め、その苦労を認める言葉をかけることが大切です。「お母さんの代わりをしてきたのですね」と姉の話を受け止めて返すことで、姉は自分の気持ちを理解してもらえたと感じることができます。
【ほかの選択肢】
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(1) 「これからもお世話をしっかり行ってください」 姉にさらに役割を背負わせることになり、自分を責めている気持ちにも応えていません 誤り
(2) 「自傷他害行為があるようには見えませんね」 姉がこれまで体験してきた苦労を否定するように受け取られます 誤り
(4) 「訪問回数を減らしてはどうですか」 姉の思いを聴く前に一方的に提案しており、さらに「見捨てた」という気持ちを強めるおそれがあります 誤り
(5) 「施設入所を後悔しているのですね。もう一度在宅ケアを考えましょう」 姉の気持ちを決めつけたうえ、家族で話し合って決めた入所を覆す提案で、適切ではありません 誤り
出典:介護福祉士国家試験 第36回(令和5年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)出典元ページ
最終更新日
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