詐害行為取消権に関する次の記述中、正しいものはどれか。…
知識試験 第12問
詐害行為取消権に関する次の記述中、正しいものはどれか。
- (1)被保全債権が発生し、かつ、その履行期が到来した後にされた行為でなければ、これについて詐害行為取消権を行使することはできない。
- (2)債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求することができる。受益者がその財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。
- (3)詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から二年を経過したときは、提起することができない。行為の時から五年を経過したときも、同様とする。
- (4)金銭債務に対する弁済については、過大な代物弁済である場合を除き、詐害行為取消権を行使することはできない。
正答 (2)
正答は (2)。正しいのはこれです。
【(2) 正しい。これが正答】
民法第424条の6第1項は、債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しとともに、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求でき、受益者がその返還をすることが困難であるときは価額の償還を請求できるとしています。
【(1) 誤り】
第424条第3項は、被保全債権が詐害行為の前の原因に基づいて生じたものであることを求めていますが、履行期が到来していることは要件ではありません。
【(3) 誤り】
解説の続きをみる続きを閉じる
第426条は、詐害行為取消請求に係る訴えは、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを債権者が知った時から2年を経過したとき、又は行為の時から10年を経過したときは提起できないとしています。後半の期間が「五年」となっている点が誤りです。
【(4) 誤り】
既存の債務の弁済も、一定の要件のもとで取消しの対象になります。第424条の3第1項は、その行為が債務者の支払不能の時に行われ、かつ、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われたときは、取消請求ができるとしています。過大な代物弁済に限るとする本肢は誤りです。過大な代物弁済は、過大な部分について別に取消しができます(第424条の4)。
【補足】
これらは2020年4月施行の債権法の改正で整えられた規定です。出題時点(令和5年度)の条文で正誤を判断します。
出典:令和5年度 土地改良換地士資格試験 知識試験 問12(農林水産省 公表)出典元ページ
最終更新日
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