物権変動に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
知識試験 第11問
物権変動に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)Aが、Bの所有する甲土地に抵当権の設定を受け、その旨の登記がされたが、Bの虚偽の申請によってその登記が不法に抹消され、その後、Bが甲土地をCに売却したときであっても、Aは、Cに対して抵当権の取得を対抗することができる。
- (2)Aが、Bの所有する甲土地の占有を継続し、取得時効が完成した後、その所有権の移転の登記をする前に、第三者であるCがBから甲土地の所有権を取得し、その登記がされたときには、Aは、取得時効を援用し、Cに対して甲土地の所有権の取得を対抗することができる。
- (3)Aが、Bの所有する甲土地をBに無断でCに売却し、その後、AがBから甲土地を購入したときには、Cは、Aから甲土地を購入した時点に遡って甲土地の所有権を取得する。
- (4)Aが、その所有する甲機械をBに譲渡し占有改定による引渡しをした後、Aが無権利者であることについて善意無過失のCが、競売によってAから甲機械を買い受け、平穏公然と現実の引渡しを受けたときであっても、Cは、Bに対して甲機械の所有権を主張することはできない。
正答 (1)
正答は (1)。正しいのはこれです。
【(1) 正しい。これが正答】
判例は、登記は物権変動の対抗要件であって効力の存続要件ではないとして、抵当権設定登記が不法に抹消された場合でも、抵当権者は抵当権を失わず、抹消後に登場した第三者にも抵当権を対抗できるとしています。抵当権者は、抹消された登記の回復を求めることができます。
【(2) 誤り】
判例は、取得時効の完成後に原所有者から所有権を取得して登記をした第三者に対しては、時効取得者は登記がなければ所有権を対抗できないとしています。時効完成後の第三者とは、二重譲渡と同じ対抗関係になるからです。時効完成前の第三者に対しては、登記なしで対抗できます。
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【(3) 誤り】
他人の物を売った者が後にその所有権を取得した場合、買主は、売主が所有権を取得した時に所有権を取得するとされています。売主と買主の契約の時点に遡るわけではありません。
【(4) 誤り】
動産の占有改定による引渡しを受けたBは、それで第三者に対抗できますが、その後、善意無過失のCが平穏公然と現実の引渡しを受けたときは、Cが即時取得(第192条)します。判例は、競売による買受けも即時取得の要件である取引行為に当たるとしています。Cは所有権をBに主張できます。
出典:令和6年度 土地改良換地士資格試験 知識試験 問11(農林水産省 公表)出典元ページ
最終更新日
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