不法行為に関する次の記述中、最も不適切なものはどれか。…
知識試験 第11問
不法行為に関する次の記述中、最も不適切なものはどれか。
- (1)人の生命や身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権は、不法行為の時から20年間行使しないときは、時効により消滅する。
- (2)ある事業のために他人を使用する者が、被用者の加害行為の被害者に対して損害を賠償した場合、判例によれば、使用者は、その事業の性格や規模等の諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度において、被用者に対して求償の請求ができる。
- (3)未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。
- (4)土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることにより他人に損害を与えた場合には、その工作物を所有者が占有していないときであっても、その工作物の占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしていたかどうかに関わらず、その工作物の所有者が損害賠償責任を負う。
正答 (4)
正答は (4)。最も不適切なのはこれです。
【(4) 不適切。これが正答】
民法第717条第1項は、土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、まず工作物の占有者が損害賠償の責任を負い、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者が賠償しなければならないとしています。所有者の責任は占有者が免責される場合の二次的なものです(所有者の責任は無過失責任です)。占有者の注意の有無に関わらず所有者が負うとする本肢は不適切です。
【(1) 適切】
第724条の2により、人の生命又は身体を害する不法行為による損害賠償請求権の消滅時効は、損害及び加害者を知った時から5年です。不法行為の時から20年を経過したときも消滅します(第724条第2号)。
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【(2) 適切】
判例は、使用者が被害者に損害を賠償した場合、事業の性格、規模、被用者の業務の内容などの諸般の事情に照らし、損害の公平な分担という見地から信義則上相当と認められる限度で、被用者に求償できるとしています。
【(3) 適切】
第712条は、未成年者は、他人に損害を加えた場合に、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、賠償の責任を負わないとしています。この場合は監督義務者の責任が問題になります(第714条)。
出典:令和7年度 土地改良換地士資格試験 知識試験 問11(農林水産省 公表)出典元ページ
最終更新日
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