図のように、直径1m、高さ0.5mの鋳鉄製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープ(以下、本問において「ワイヤロープ…
移動式クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 第38問
図のように、直径1m、高さ0.5mの鋳鉄製の円柱を同じ長さの2本の玉掛け用ワイヤロープ(以下、本問において「ワイヤロープ」という。)を用いてつり角度60°でつるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値に最も近いものは(1)~(5)のうちどれか。ただし、鋳鉄の1㎥当たりの質量は7.2t、重力の加速度は9.8m/s²とする。また、荷の左右のつり合いは取れており、左右のワイヤロープの張力は同じとし、ワイヤロープ及び荷のつり金具の質量は考えないものとする。
- (1)12kN
- (2)14kN
- (3)16kN
- (4)20kN
- (5)28kN
正答 (3)
正答は (3) 16kN。
【手順1】体積を求める
直径1mなので半径は0.5m、高さは0.5mです。
0.5m × 0.5m × 3.14 × 0.5m = 約0.39㎥
【手順2】質量を求める
鋳鉄は1㎥あたり7.2tです。
0.39㎥ × 7.2t = 約2.83t
【手順3】荷にかかる重力を求める
2830kg × 9.8 = 約27.7kN
【手順4】1本の張力を求める
27.7kN ÷ 2 = 13.9kN
13.9kN ÷ cos30°(0.866)= 約16kN
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誤答の選択肢の作られ方は次のとおりです。
(2) 14kN … つり角度を考えず、半分にしただけで止めた値
(5) 28kN … 荷全体の重さ。2本で分けるのを忘れた値
2023年上半期実施分の問39は、材料がアルミニウム、高さ2mで同じ形の問題でした。材料と寸法が変わるだけで手順は同じです。
つり角度と張力
1本の張力 = (荷の質量 × 9.8 ÷ 2)÷ cos(つり角度 ÷ 2)
つり角度が開くほど張力は大きくなります。
つり角度 0° … 1.00 倍
30° … 1.04 倍
60° … 1.16 倍
90° … 1.41 倍
120° … 2.00 倍
120°でちょうど2倍、つまり2本で吊っている意味がなくなります。
現場でつり角度60°以下が原則とされるのは、この増え方のためです。
円柱の体積 = 半径² × π × 高さ
直径が与えられているときは、半分にしてから2乗します。
ここで直径のまま2乗すると答えが4倍になり、たいてい選択肢に用意されています。
出典:力学の基礎(体積・質量・つり角度と張力)
出典:移動式クレーン運転士 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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