次の記述のうち,D精神保健福祉士が抱えた自分の葛藤への対処として,適切なものを2 つ選びなさい。…
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 第53問
〔事例〕Cさん(45 歳,女性)は,20 歳の時に母親を亡くし,その後は父親と二人で暮らしてきた。35 歳で統合失調症を発症し,入退院を繰り返したが,最近はデイケアに通いながら父親と家事を分担し,安定した生活を送っていた。ところが,父親が脳伷塞で倒れ,しばらく入院することになった。Cさんはショックで体調を崩し,デイケアを休む日が続いた。心配したデイケアのD精神保健福祉士が自宅を訪問すると,部屋に衣類が散乱していた。D精神保健福祉士が声を掛けると,Cさんは心細さから,「私はどうしたらいいのか分からない」と泣き始めた。D精神保健福祉士は,Cさんに同伴して父親の見舞いに行き,病院で説明された病状を解説したり,自宅に訪問してCさんの不安解消に努めた。また,Cさんが,「一人でいるのが怖い」と訴えたので,以前も利用したことのあるショートステイを勧めた。 ショートステイ後,Cさんは落ち着きを取り戻し自宅に戻った。しばらくして父親も退院することとなったが,父親には片麻痺が残り,今までのように家事を行うことは難しかった。ケアマネジャーはCさんのことも考え,父親に対してしばらく施設に入所してはどうかと勧めた。それを聞いたCさんは,「でもお父さんと一緒に暮らしたい」と困惑した表情で言った。D精神保健福祉士は,Cさんが介護に疲れて生活が成り立たなくなるのではないかと考えたケアマネジャーの意見に賛同したい一方で,Cさんの気持ちを考えて葛藤を抱えた。 次の記述のうち,D精神保健福祉士が抱えた自分の葛藤への対処として,適切なものを2 つ選びなさい。
- (1)Cさんの意思を確認し,その判断に委ねる。
- (2)Cさんの主治医に連絡を取り,指示を求める。
- (3)父親の自宅介護に必要なサービスについて,ケアマネジャーと相談する。
- (4)父親の介護が心身にどの程度の負担となるかをCさんと話し合う。
- (5)精神保健福祉士法に目を通し,精神保健福祉士として適切な行動を確認する。
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4) です。
この設問は「適切なもの」を選ぶ形式です。つまり 「父親の自宅介護に必要なサービスについて,ケアマネジャーと相談する。」と「父親の介護が心身にどの程度の負担となるかをCさんと話し合う。」の2つが正しい内容で、残りの選択肢には誤りが含まれています。
精神保健福祉士国家試験 第26回(令和5年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)
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