2 歳の男児と1 歳の女児を同伴した母親のAさんが夫の飲酒問題を相談するために保健所を訪れ,B精神保健福祉士が相談対応を…
現代の精神保健の課題と支援 第15問
2 歳の男児と1 歳の女児を同伴した母親のAさんが夫の飲酒問題を相談するために保健所を訪れ,B精神保健福祉士が相談対応をした。Aさんの訴えは以下のようなものであった。夫は1 年ほど前から深酒を繰り返し,体調不良を理由にしばしば仕事も休むようになった。半年前より,酩酊してはAさんの態度に不満を訴え,大声で罵倒したり,コップや食器を投げたりといった行動を繰り返すようになった。夫が子どもたちの面前でも同様の行動をすることもあってか,男児は夫の姿を見ると怯えた様子を示すことがあり,女児は夜泣きが増えている。夫は反省したのか,この1 か月は飲酒をやめていたが,先週の土曜日から再び飲み始め,仕事も休んでいる。病院に行くよう勧めても「俺は病気じゃない」と繰り返すばかりであるとのことだった。次の記述のうち,この時のB精神保健福祉士の相談対応として,適切なものを1つ選びなさい。
- (1)夫と面談しないと支援計画が立てられないので,まずは夫を連れてくるように話した。
- (2)夫が困り果てるまで,できるだけ夫と関わらないように助言した。
- (3)飲酒行動の自己コントロール障害なので,家にある酒類は見つけ次第廃棄することを勧めた。
- (4)夫の苦労に共感して,暴言もできるだけ受容するように助言した。
- (5)児童相談所に通告した上で,自宅訪問を提案した。
正答 (5)
正答は (5)。適切なのはこれです。
夫は酩酊して子どもたちの面前でもAさんを罵倒し、食器を投げています。子どもの前で配偶者などに暴力・暴言をふるうこと(面前DV)は、児童虐待防止法で心理的虐待に当たります。男児は夫を見て怯え、女児は夜泣きが増えており、影響が出ています。児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者には通告の義務があります(同法第6条)。児童相談所に通告したうえで、家庭の状況を把握し支援につなげるため、自宅への訪問を提案することが適切です。
【ほかの選択肢】
(1) 夫は「俺は病気じゃない」と受診を拒んでいます。夫を連れて
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こないと支援できないとするのは、相談に来たAさんと子どもを支えることになりません。家族への支援から始めることができます。
誤り
(2) 本人が困り果てるまで関わらない(底つきを待つ)という方法は、
子どもへの影響が出ている状況では適切ではありません。 誤り
(3) 家族が酒を見つけて捨てても飲酒は止まらず、かえって夫の怒りを
招き、家族の危険が増すおそれがあります。 誤り
(4) 暴言を受容するよう助言すると、Aさんと子どもが暴力にさらされ
続けることになります。 誤り
出典:精神保健福祉士国家試験 第28回(令和7年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)出典元ページ
最終更新日
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