事例を読んで,Aさんの状態に応じた権利擁護の方針に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。…
権利擁護を支える法制度 第40問
事例を読んで,Aさんの状態に応じた権利擁護の方針に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。〔事 例〕B県C町では,C町の社会福祉協議会が運営する成年後見センターにおいて,随時,成年後見制度の利用に関する判断を兼ねたケース会議を開催している。ある日,身寄りのない高齢者Aさん(85 歳)のケースがこの会議に諮られ,権利擁護の方針を検討した。
- (1)Aさんの判断能力に多少問題があるが,他の支援によってAさんの利益が十分に図られていると認められる場合には,法定後見制度の利用を急がず,引き続き見守る方針を立てた。
- (2)Aさんの判断能力に問題はないが,身体的な障害があるので,補助開始の審判を申し立てる方針を立てた。
- (3)Aさんの判断能力に問題があるが,成年後見制度の利用をAさんが拒んでいるので,補助開始の審判を市町村長により申し立てる方針を立てた。
- (4)Aさんの判断能力に問題があり,預金の管理に支援が必要と考えられるものの,申立費用の捻出が困難であるために,後見等開始審判の申立てを断念する方針を立てた。
- (5)Aさんの判断能力は補助相当と考えられるが,支援者に広い権限を付与した方が職務がしやすいという視点から,成年後見開始の審判を申し立てる方針を立てた。
正答 (1)
正答は (1)。最も適切なのはこれです。
成年後見制度は、本人の判断能力が不十分で、その支援が必要な場合に用いる制度です。判断能力に多少の問題があっても、ほかの支援で本人の利益が十分に守られているなら、急いで法定後見を申し立てず、見守りを続けるという判断はありえます(必要性・補充性の考え方)。
【ほかの選択肢】
(2) 判断能力に問題がない人は、法定後見の対象になりません。
身体的な障害だけを理由に補助を申し立てることはできません。 誤り
(3) 補助開始の審判には本人の同意が必要です(民法第15条第2項)。
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市町村長が申し立てても、本人が拒んでいれば開始できません。 誤り
(4) 申立費用を負担できない場合には、市町村の成年後見制度利用支援事業による助成などがあります。費用を理由に
断念するのは適切ではありません。 誤り
(5) 類型は本人の判断能力に応じて選ぶもので、支援者の
職務のしやすさを理由に、より広い権限の類型を選ぶのは本人の意思と自己決定を損ないます。 誤り
出典:社会福祉士国家試験 第37回(令和6年度)(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター 公表試験問題)出典元ページ
最終更新日
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