医薬品の剤形の違いや適切な使用方法及び薬の体内での働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第33問
医薬品の剤形の違いや適切な使用方法及び薬の体内での働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 錠剤は一定の大きさがある固形製剤であるため、高齢者、乳幼児等の場合、飲み込みにくいことがある。b 有効成分の血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度と同じになるからである。c 錠剤(内服)は、例外的な場合を除いて、口中で噛み砕いて服用してはならないが、特に腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものの場合等は、厳に慎まなければならない。d トランスポーターは細胞膜の脂質二重層を貫き、埋め込まれて存在する膜貫通タンパク質で、細胞膜の外側から内側へ極性物質を非選択的に運ぶ。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (2)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (3)
正答は (3)。(a)(c)が正しく、(b)(d)が誤りです。
【(a)正しい ―― 錠剤の弱点】
錠剤は一定の大きさがある固形製剤ですので、高齢者や乳幼児では飲み込みにくいことがあります。そのような場合には、口の中で溶ける口腔内崩壊錠や、液剤・シロップ剤などの剤形が選ばれます。
【(b)が誤り ―― 「同じ」ではなく「上回る」です】
有効成分の血中濃度はある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していきます。これは、代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためです。「同じになる」のはピークの瞬間だけであって、その後の低下を説明する言葉にはなりません。血中濃度の曲線を思い浮かべながら読むと、すぐに見抜けます。
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【血中濃度に関する用語】
合わせて次の用語を押さえてください。
最小有効濃度(閾値) …… これを超えると薬効が現れる
危険域(中毒域) …… 毒性が現れる濃度域。副作用や毒性が現れやすくなる
治療域(有効域) …… 最小有効濃度と毒性が現れる濃度域(危険域)の間
一度に大量に飲めば効き目が強くなるわけではなく、危険性が増すだけである、という結論につながります。
【(c)正しい ―― 噛み砕いてはいけない理由】
錠剤(内服)は、例外的な場合を除いて口中で噛み砕いてはいけません。特に、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているもの(腸溶錠)の場合は、噛み砕くと胃で溶けてしまい、効果が得られないばかりか胃を傷めることもありますので、厳に慎まなければなりません。なお、チュアブル錠は例外で、口の中で噛み砕いて服用してよい剤形です。
【(d)が誤り ―― 「非選択的」が誤りです】
トランスポーターは細胞膜の脂質二重層を貫いて存在する膜貫通タンパク質で、極性物質を選択的に運びます。特定の構造の物質だけを認識して運ぶ仕組みですので、「非選択的」という記述は成り立ちません。
出典:登録販売者試験 令和3年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ
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