駆虫薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第81問
駆虫薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 腸管内に生息する寄生虫の虫体、虫卵及び腸管内以外に潜伏した幼虫に駆虫作用を示す。b 一度に多く服用することや複数の駆虫薬を併用することは、駆虫効果が高まるので推奨されている。c サントニンは、肝臓で代謝されるため、肝臓病の診断を受けた人は使用する前に医師や薬剤師に相談をする必要がある。d 駆除した虫体や腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すために瀉下薬を併用する場合、ヒマシ油の併用は避ける必要がある。
- (1)(a,b)
- (2)(a,c)
- (3)(b,c)
- (4)(b,d)
- (5)(c,d)
正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(c)(d)の2つです。
【駆虫薬の基本を押さえます】
一般用医薬品の駆虫薬が対象とする寄生虫は、回虫と蟯虫の二種類だけです。条虫(サナダムシ)や鉤虫は対象外で、医療機関での治療が必要になります。
【(a)が誤り ―― 効くのは腸管内の虫体だけです】
駆虫薬は、腸管内に生息する虫体にのみ作用します。虫卵や、腸管内以外に潜伏した幼虫(回虫の場合、肺など)には駆虫作用が及びません。そのため、これらが成虫となって腸管内に出てきたところで改めて使用しないと完全に駆除できないことになります。この「効かない範囲がある」という点が最大の論点です。
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【(b)が誤り ―― 多く飲んでも効きません】
一度に多く服用しても、駆虫効果が高まることはなく、かえって副作用が現れやすくなります。また、複数の駆虫薬を併用しても効果が高まることはありません。消化管からの吸収が高まって副作用を生じる危険が増すだけです。再度使用する場合には、1か月以上間隔を置く必要があります。
【(c)正しい ―― サントニンと肝臓】
サントニンは回虫の自発運動を抑える成分で、主に肝臓で代謝されます。そのため、肝臓病の診断を受けた人は、使用する前に医師や薬剤師に相談する必要があります。服用後、一時的に物が黄色く見えたり、耳鳴り、口渇が現れることがあります。
【他の駆虫成分も整理します】
サントニン …… 回虫。肝臓で代謝。肝臓病の人は相談
カイニン酸 …… 回虫。マクリ(海人草)にも含まれる
ピペラジンリン酸塩 …… 回虫・蟯虫。アセチルコリン伝達を妨げて麻痺させる。
けいれんの症状がある人、貧血、著しい栄養障害の人は相談
パモ酸ピルビニウム …… 蟯虫。赤い糞便や尿が出ることがある。
水に溶けにくいが、脂質に溶けやすいため、ヒマシ油や脂肪分の多い食事との摂取は避ける
【(d)正しい ―― ヒマシ油との併用は避けます】
駆除した虫体や、腸管内に残留する駆虫成分の排出を促すために瀉下薬を併用する場合であっても、ヒマシ油の併用は避ける必要があります。ヒマシ油は、駆虫成分の消化管からの吸収を高めてしまい、全身性の副作用を生じる危険があるためです。問78で確認した「脂溶性の物質とヒマシ油は組み合わせない」という考え方と同じです。
出典:登録販売者試験 令和3年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ
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