咳止め・痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第70問
咳止め・痰を出しやすくする目的で用いられる漢方処方製剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 甘草湯は、激しい咳、口内炎等に用いられるほか、外用として痔・脱肛の痛みにも用いられる。b 五虎湯は、構成生薬にマオウを含まないため、心臓病、高血圧、糖尿病等の基礎疾患を有する者でも使用することができる。c 半夏厚朴湯は、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまいなどを伴う不安神経症、神経性胃炎、咳等に適すとされる。d 麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、又は咽頭の乾燥感があるものの気管支炎、咽頭炎等に適すとされる。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (3)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 誤
正答 (4)
正答は (4)。(a)(c)(d)が正しく、(b)が誤りです。
【(a)正しい ―― 甘草湯】
甘草湯は、構成生薬がカンゾウのみという珍しい処方です。激しい咳、咽喉痛、口内炎、しわがれ声に用いられ、外用として痔・脱肛の痛みにも用いられます。カンゾウのみですので、偽アルドステロン症に注意が必要で、短期間の服用にとどめ、連用しないこととされています。
【(b)が誤り ―― 五虎湯はマオウを含みます】
五虎湯は、体力中等度以上で、咳が強く出るものの咳、気管支喘息、気管支炎、小児喘息、感冒、痔の痛みに適すとされます。構成生薬としてマオウとカンゾウを含みます。したがって、心臓病、高血圧、糖尿病等の基礎疾患を有する者では使用する前に医師等に相談する必要があります。「マオウを含まないため使用できる」という記述は、前提から誤りです。
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【マオウを含む主な漢方処方製剤】
葛根湯、麻黄湯、小青竜湯 …… かぜに用いるもの
五虎湯、麻杏甘石湯、神秘湯 …… 咳に用いるもの
防風通聖散 …… 肥満症等に用いるもの
麻杏薏甘湯、薏苡仁湯 …… 関節痛等に用いるもの
マオウにはエフェドリンが含まれ、交感神経系を刺激しますので、心臓病、高血圧、糖尿病、甲状腺機能障害の人は注意が必要です。また、依存性がある点にも留意してください。
【(c)正しい ―― 半夏厚朴湯】
半夏厚朴湯は、体力中等度を目安として、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う不安神経症、神経性胃炎、つわり、咳、しわがれ声、のどのつかえ感に適すとされます。カンゾウを含みません。「のどに何か詰まった感じ」という訴えに用いる処方だと覚えておくと結び付きます。
【(d)正しい ―― 麦門冬湯】
麦門冬湯は、体力中等度以下で、痰が切れにくく、ときに強く咳こみ、または咽頭の乾燥感があるものの気管支炎、気管支喘息、咽頭炎、しわがれ声に適すとされます。カンゾウを含み、マオウは含みません。
不向き …… 水様痰の多い人には不向き
重篤な副作用 …… 間質性肺炎、肝機能障害
小青竜湯が「うすい水様の痰」に用いるのとは正反対ですので、対にして覚えてください。
出典:登録販売者試験 令和4年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ
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