皮膚に用いる薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第91問
皮膚に用いる薬に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a ウイルスが原因であるいぼに用いる角質軟化薬は医薬品としてのみ認められており、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じた場合に使用できる。b バシトラシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することにより抗菌作用を示す。c オキシコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌薬と呼ばれ、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、真菌の増殖を抑える。d 毛髪用薬に配合されているカルプロニウム塩化物は末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられる。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (2)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
正答 (4)
正答は (4)。(c)(d)が正しく、(a)(b)が誤りです。
【(a)が誤り ―― 広範囲や外陰部・肛門周囲は受診が必要です】
前半の「いぼに用いる製品は医薬品としてのみ認められている」は正しい内容です。医薬部外品(うおのめ・たこ用剤)として製造販売されているのはうおのめ・たこ用の角質軟化薬で、いぼに用いる製品は医薬品としてのみ認められています。誤りは後半で、いぼが広範囲にわたって生じたり、外陰部や肛門周囲に生じた場合には、医師の診療を受ける必要があり、一般用医薬品を使用すべきではありません。「使用できる」という記述が誤りです。
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【角質軟化成分】
サリチル酸 …… 角質成分を溶解することにより角質軟化作用を示す。抗菌、抗真菌、抗炎症作用も期待される。頭皮の落屑(ふけ)を抑える目的でも配合
イオウ …… 角質層のケラチンを変質させることにより角質軟化作用を示す。抗菌、抗真菌作用も期待される
【(b)が誤り ―― バシトラシンは「細胞壁」の合成を阻害します】
バシトラシンは、細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を示します。「タンパク質合成を阻害」としている点が誤りです。
【抗菌成分の作用機序】
サルファ剤(スルファジアジン、ホモスルファミン、スルフイソキサゾール) …… 細菌のデオキシリボ核酸(DNA)の合成を阻害する
バシトラシン …… 細菌の細胞壁合成を阻害する
硫酸フラジオマイシン、クロラムフェニコール ……
細菌のタンパク質合成を阻害する
三つの機序を成分名と結び付けて覚えてください。
【(c)正しい ―― オキシコナゾール硝酸塩】
オキシコナゾール硝酸塩はイミダゾール系の抗真菌薬で、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させたりすることにより、真菌の増殖を抑えます。語尾が「ゾール」で終わるものがイミダゾール系です。
イミダゾール系 …… オキシコナゾール硝酸塩、ネチコナゾール塩酸塩、ミコナゾール硝酸塩、クロトリマゾール、ビホナゾール等
アモロルフィン塩酸塩、ブテナフィン塩酸塩、テルビナフィン塩酸塩 …… 皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げる
シクロピロクスオラミン …… 皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の取り込みを阻害する
ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛 ……
患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える
ピロールニトリン …… 菌の呼吸や代謝を妨げる。
単独での抗真菌作用は弱く、他の成分と組み合わせて配合される
【(d)正しい ―― カルプロニウム塩化物】
カルプロニウム塩化物は、末梢組織においてアセチルコリンに類似した作用(コリン作用)を示し、頭皮の血管を拡張、毛根への血行を促すことによる発毛効果を期待して用いられます。
特徴 …… アセチルコリンと異なり、コリンエステラーゼによる分解を受けにくく、作用が持続する
副作用 …… コリン作用による
局所または全身性の発汗、それに伴う寒気、震え、吐きけが現れることがある
出典:登録販売者試験 令和4年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ
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