消化器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。…

人体の働きと医薬品 第77問

消化器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。a 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることがある。b 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、排便直後の立ちくらみなどがある。c イレウス様症状では、腹痛などの症状のために水分や食物の摂取が抑制され、嘔吐がない場合でも脱水状態となることがある。d イレウス様症状は、普段から便秘傾向にある人だけが発症リスクが高く、小児や高齢者はなりにくい。

正答 (3)
正答は (3)。(a)正、(b)正、(c)正、(d)誤です。 【(a)正しい ―― 消化性潰瘍は気づきにくい】 消化性潰瘍は、胃や十二指腸の粘膜が傷つき、組織が欠損した状態です。自覚症状が乏しい場合もあり、次のような形で発見されることがあります。  貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時に判明する  突然の吐血・下血によって発見される 痛みがないから大丈夫、とは限らない、という点が重要です。また、黒くタール状の便(黒色便)が出ることも、消化管出血の手がかりになります。 原因となる医薬品としては、解熱鎮痛成分(非ステロイド性抗炎症成分)が代表的です。プロスタグランジンの産生が抑えられ、胃粘膜を守る働きが弱まるためです。
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【(b)正しい ―― 浣腸剤や坐剤による立ちくらみ】 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状として、排便直後の立ちくらみなどがあります。急激な排便によって血圧が下がることが関係しており、とくに高齢者や心臓病のある人では注意が必要です。 そのほか、浣腸剤では肛門や直腸の刺激、腹痛、残便感などが現れることがあります。 【(c)正しい ―― イレウス様症状と脱水】 イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、腸内容物の通過が妨げられた状態です。  激しい腹痛、ガス排出(おなら)の停止  嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘 ここで重要なのは、腹痛などの症状のために水分や食物の摂取が抑制され、嘔吐がない場合でも脱水状態となることがあるという点です。「吐いていないから脱水ではない」と考えてはいけません。 【(d)が誤り ―― 小児や高齢者こそリスクが高い】 イレウス様症状の発症リスクが高いのは、次の人たちです。  小児  高齢者  普段から便秘傾向にある人 設問は「普段から便秘傾向にある人だけ」「小児や高齢者はなりにくい」としており、いずれも誤りです。むしろ小児と高齢者は要注意の対象です。 なお、イレウス様症状は、悪化すると腸管内の内容物の逆流によって嘔吐が現れ、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進むおそれがあります。便秘傾向のある人が下痢止めや抗コリン成分を含む医薬品を使うときは、とくに注意が必要です。

出典:登録販売者試験 令和元年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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