胃腸の不調を改善する目的で用いられる生薬及び漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。…

主な医薬品とその作用 第35問

胃腸の不調を改善する目的で用いられる生薬及び漢方処方製剤に関する記述について、正しいものの組合せを一つ選べ。a オウバク、オウレン、センブリ等の生薬成分が配合されている健胃薬は、苦くて非常に飲みにくいので、散剤をオブラート等で包んで飲むとよい。b 安中散は、体力中等度以下で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、食欲不振、吐きけなどを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適するとされる。c 大黄甘草湯は体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされる。d センナ、ダイオウが配合された瀉下薬は生薬由来であるため、授乳中の女性でも安心して使用できる。

正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(b)(c)の2つです。 【(a)が誤り ―― オブラートで包んではいけない】 オウバク、オウレン、センブリ等の生薬成分が配合されている健胃薬は、苦味による健胃作用を期待して用いられるものです。 したがって、オブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用されると、効果が期待できません。 苦いことこそが薬効の源なのですから、苦味を感じないように飲んでしまっては意味がない、ということです。味や香りが薬効の一部であるという考え方は、この分野を理解する鍵になります。 同じ理由で、香りによる健胃作用を期待するケイヒ、コウボク、ショウキョウ、チョウジ、ウイキョウ等についても、オブラート等で香りを遮ってはいけません。
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【(b)正しい ―― 安中散】 安中散は、体力中等度以下で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、食欲不振、吐きけなどを伴うものの神経性胃炎、慢性胃炎、胃腸虚弱に適すとされます。 「腹部筋肉が弛緩する傾向」「胸やけ」が目印です。カンゾウを含みます。 【(c)正しい ―― 大黄甘草湯】 大黄甘草湯は、体力に関わらず広く応用され、便秘、便秘に伴う頭重、のぼせ、湿疹・皮膚炎、ふきでもの、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔などの症状の緩和に適すとされます。 「体力に関わらず」という点が特徴です。ただし、体の虚弱な人、胃腸が弱く下痢しやすい人には不向きで、激しい腹痛を伴う下痢等の副作用が現れやすくなります。 ダイオウとカンゾウの両方を含みますので、授乳中の人は使用を避けるか、使用する場合は授乳を避け、偽アルドステロン症にも注意が必要です。 【(d)が誤り ―― 生薬由来でも安心ではない】 センナ、ダイオウが配合された瀉下薬は、生薬由来であっても、授乳中の女性が安心して使用できるものではありません。 理由は、その成分が乳汁中に移行して、乳児に下痢を生じさせるおそれがあるためです。そのため、授乳中の人は使用を避けるか、使用する場合は授乳を避けることとされています。 また、妊婦又は妊娠していると思われる女性についても、子宮収縮を誘発して流産・早産を引き起こすおそれがあるため、大量に使用しないこととされています。 「生薬だから安全」「天然だから安心」という考え方は、この試験では常に誤りとして扱われます。 【便秘に用いる漢方処方製剤の整理】  大黄甘草湯 …… 体力に関わらず。便秘全般  大黄牡丹皮湯 …… 体力中等度以上で、下腹部痛があって   便秘しがちなもの。ダイオウを含みカンゾウを含まない  麻子仁丸 …… 体力中等度以下で、便が硬く塊状なもの。   ダイオウを含みカンゾウを含まない  桂枝加芍薬湯 …… 体力中等度以下で、腹部膨満感があり   しぶり腹。カンゾウを含みダイオウを含まない ダイオウを含むかどうかは、授乳中の人への対応を左右しますので、処方ごとに確認しておいてください。

出典:登録販売者試験 令和2年度(関西広域連合 公表問題)出典元ページ

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