医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
人体の働きと医薬品 第56問
医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 一度に大量の医薬品を摂取しても、ある血中濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、薬効は頭打ちとなるが、有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなる。b 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が有効域に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。c 血中濃度はある時点でピークに達した後に低下するが、これは吸収・分布の速度が代謝・排泄の速度を上回るためである。d 医薬品が効果を発揮するためには、有効成分がその対象である器官や組織中に、一定以上の濃度で分布する必要がある。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (5)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。誤っているのは(c)だけです。
【(a)正しい ―― 薬効は頭打ちになる】
一度に大量の医薬品を摂取しても、ある血中濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、薬効は頭打ちとなります。にもかかわらず、有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなります。
たくさん飲めばよく効く、というのは誤りです。良いことは増えないのに悪いことだけ増える、という関係を購入者に伝えられるようにしておきましょう。
【(b)正しい ―― 用量と間隔は有効域を保つため】
全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、有効成分の血中濃度が有効域(治療域)に維持されるよう、使用量および使用間隔が定められています。
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用法用量は、思いつきで決められた数字ではなく、血中濃度の推移を踏まえた設計だということです。
【(c)が誤り ―― 速度の大小が逆】
血中濃度は、ある時点でピーク(最高血中濃度)に達した後に低下します。これは、代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためです。設問は逆に書いています。
血中濃度が上昇している間 吸収・分布の速度 > 代謝・排泄の速度
ピーク 両者がつり合った時点
血中濃度が低下している間 代謝・排泄の速度 > 吸収・分布の速度
入ってくる量と出ていく量の綱引きだと考えれば、すぐに判断できます。
【(d)正しい ―― 一定以上の濃度が必要】
医薬品が効果を発揮するためには、有効成分がその対象である器官や組織中に、一定以上の濃度で分布する必要があります。
【血中濃度に関する用語】
最小有効濃度(閾値) これを超えないと薬効は現れません
有効域(治療域) 薬効が現れ、かつ毒性が現れない濃度の範囲
最高血中濃度 ピークの濃度
全身作用を目的としない医薬品(外用薬など)であっても、有効成分が皮膚等から吸収されて循環血液中に移行し、全身性の副作用を生じることがあります。局所作用だから安全とは限らない、という点も併せて確認しておいてください。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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