生薬成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第98問

生薬成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a サイコは、セリ科のミシマサイコの根を基原とする生薬で、抗炎症、鎮痛等の作用を期待して用いられる。b ブクリョウは、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬で、利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられる。c ブシは、マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とする生薬で、解熱、鎮痙等の作用を期待して用いられる。d カッコンは、キンポウゲ科のハナトリカブト又はオクトリカブトの塊根を減毒加工して製したものを基原とする生薬であり、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用を期待して用いられる。

正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。(c)と(d)は、基原と作用がそっくり入れ替わっています。 【(a)正しい ―― サイコ】 サイコ(柴胡)は、セリ科のミシマサイコの根を基原とする生薬で、抗炎症、鎮痛等の作用を期待して用いられます。 小柴胡湯、大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蛎湯など、名前に「柴胡」が入る漢方処方の中心となる生薬です。 【(b)正しい ―― ブクリョウ】 ブクリョウ(茯苓)は、サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、通例、外層をほとんど除いたものを基原とする生薬です。利尿、健胃、鎮静等の作用を期待して用いられます。
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キノコの仲間である点が特徴です。「菌核」という語が出てきたらブクリョウ、と覚えてください。 【(c)が誤り ―― これはカッコンの説明】 「マメ科のクズの周皮を除いた根を基原とし、解熱、鎮痙等の作用」というのは、カッコン(葛根)の説明です。ブシではありません。 カッコンは、葛根湯の名のとおり、その中心となる生薬です。くず粉の原料であるクズの根です。 【(d)が誤り ―― これはブシの説明】 「キンポウゲ科のハナトリカブトまたはオクトリカブトの塊根を減毒加工して製したものを基原とし、心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用」というのは、ブシ(附子)の説明です。カッコンではありません。 ブシについては、次の点が重要です。 トリカブトは猛毒として知られる植物で、減毒加工(修治)して使用します 心筋の収縮力を高めて血液循環を改善する作用を示す 利尿作用を示すほか、鎮痛作用を示すが、アスピリン等と異なり、プロスタグランジンを抑えないことから、胃腸障害等の副作用は示さない 生のままでは毒性が高く、素人が採取して直接摂取することは極めて危険 「減毒加工」「トリカブト」という語が出てきたらブシです。 【生薬を覚えるこつ】 生薬の問題は、基原(科名と植物名と部位)と作用の組合せで問われます。すべてを暗記するのは大変ですので、名前と基原植物の日本語名が結びつくものから押さえましょう。 カッコン   クズの根(葛の根) ブクリョウ  マツホドの菌核 サイコ    ミシマサイコの根 ブシ     トリカブトの塊根 この設問のように、説明文だけを入れ替える出題が最も多いパターンです。基原と作用のどちらか一方だけでも確実に覚えておけば、入れ替えに気づけます。

出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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