スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

医薬品に共通する特性と基本的な知識 第37問

スモン及びスモン訴訟に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a スモン訴訟は、解熱鎮痛剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。b スモンはその症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。c 日本では、1970年8月になって、スモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、同年9月にアメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された。d スモン患者に対する施策や救済制度として、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、世帯更生資金貸付による生活資金の貸付のほか、重症患者に対する介護事業が講じられている。

正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(b)と(d)です。 【(a)が誤り ―― キノホルム製剤は整腸剤】 スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟です。「解熱鎮痛剤」ではありません。 スモンという呼び名は、亜急性脊髄視神経症(Subacute Myelo-Optico-Neuropathy)の頭文字に由来します。 キノホルム製剤は、1924年から整腸剤として販売されていましたが、1958年頃から消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになり、1970年8月にはスモンの原因はキノホルムであるとの説が発表され、同年9月に販売が停止されました。
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【(b)正しい ―― スモンの症状】 スモンは、その症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れます。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもあります。 お腹の症状から始まって、神経の症状へ進むという順序が特徴的です。整腸剤を飲んだのに、かえって下痢がひどくなり、やがて歩けなくなる。この経過を押さえてください。 【(c)が誤り ―― 販売が停止された】 1970年9月に行われたのは、販売の停止です。「アメーバ赤痢への使用に限ることが勧告された」というのは誤りです。 1924年  キノホルム製剤の販売開始(整腸剤として) 1958年頃 消化器症状を伴う特異な神経症状が報告されるようになる 1970年8月 スモンの原因はキノホルムであるとの説が発表される 1970年9月 販売が停止される 【(d)正しい ―― 施策と救済制度】 スモン患者に対する施策や救済制度として、次のものが講じられています。 治療研究施設の整備 治療法の開発調査研究の推進 施術費および医療費の自己負担分の公費負担 世帯更生資金貸付制度による生活資金の貸付 重症患者に対する介護事業 スモン患者に対しては、施術費および医療費の自己負担分の公費負担、世帯更生資金貸付制度による生活資金の貸付、重症患者に対する介護事業が講じられているという記述は、そのまま出題されます。 【訴訟の経過】 スモン訴訟は、1971年5月に国および製薬企業を被告として提訴されました。1977年10月に東京地裁で和解が成立して以来、各地の地裁および高裁において和解が勧められ、1979年9月に全面和解が成立しました。 【制度への影響】 サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されました。 また、両訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害の再発を防止するため、各種の制度的対応がなされました。具体的には、1979年に薬事法が改正され、医薬品の市販後の安全対策の強化を図るための再評価制度の創設等が行われています。 【主な訴訟のまとめ】 サリドマイド訴訟  催眠鎮静剤等。血管新生を妨げ、四肢欠損、耳の障害等の先天異常 スモン訴訟     整腸剤キノホルム製剤。亜急性脊髄視神経症 HIV訴訟     血液凝固因子製剤。原料血漿からの感染 CJD訴訟     ヒト乾燥硬膜。プリオン(タンパク質の一種)による感染 C型肝炎訴訟    フィブリノゲン製剤、血液凝固第9因子製剤

出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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